喜田剛さん アンダーアーマーを”No.1ブランド”にするためのプロモーション施策「本気でSNSを使いこなす」その想いとは?

それぞれのツールを”本気”で使いこなす

このように動画を活用した発信を行っているが、喜田さんの持つ”武器”はYouTubeだけではない。他のSNSへも幅を広げている。

流行にすぐさま適応し、新たなメディアを駆使することで発信力をより強めていっている。そのために行っていることがある。

「いろいろな新しいツールが出てきていますが、まずはそれがどんなものなのか・何が面白いのかを必ず自分自身で体験しています。自分がインフルエンサーとして影響力を持つぐらい本気で取り組み、ツールを使いこなすことを意識しています」

世の中のトレンドを逃さず”本気で使いこなす”ことを心情としている

喜田さんのSNSはTwitter・TikTok・Instagram・noteと網羅しており、それぞれの特性や流行の時期に合わせて媒体を使い分けている。それによって気づくことがあるという。

「マーケティングの仕事を通じて意識し始めたのですが、そうする(メディアを使いこなす)ことによって、世の中がどんなことに興味関心を持っているのか、どうすれば自分たちのターゲットに情報を届けられるのかが分かってきます。

“Z世代”と呼ばれる方たちと、今後どうコミュニケーションが取れるのかも実際に取り組むことで理解できる。それぐらいやらないと頭に入って来ないのでそれぞれのツールを本気でやっていますし、流行にアンテナを広げて反応しようと心がけています」

アンダーアーマーを”No.1のブランド”に

そんな喜田さんが今”本気”で挑戦していることは何か、それを尋ねた。

「6秒ほどのショート動画にチャレンジしています。これまではYouTubeで10分前後の尺でやっていましたが、TikTokに取り組んでいるとYouTubeとはまた違いますし、どうやったら視聴者のニーズに応えられるかを常に考えています」

「キダゴch」では、1本約5分〜10分程度のコンテンツがこれまで上げられてきた。ただ、その動画をTikTokでもそのまま活用すると尺が長くなってしまう。そこからショート動画制作の構想へと至った。

「TikTokの特徴は短い動画でいかに表現できるかなので、自分のYouTubeで試しながら、”どういった動画がいいか”・”どんなコメントが寄せられるのか”など試しながら投稿しています。今は(ショート動画に)大きく比重を置いてやっていますね」

今取り組んでいるショート動画(「キダゴch」より)

現在は野球に加えてバスケやランニングも担当し、プロモーション全体の統括を担っている。今後どうキャリアを積んでいきたいか、大きな目標を語った。

「入社時から変わっていないのですが、『アンダーアーマーをNo1のブランドにしたい』と常に考えています。引退して無職だったところから拾っていただいた恩もありますし、野球界でもお世話になったので恩返ししたいです。チャンスをくれた会社なので、やるんだったら1番になりたい。そう思っています」

今、セカンドキャリアで会社・野球界のみならずスポーツ界への恩返しを続けている。その礎となったプロ野球選手時代、様々な苦労を乗り越えてきた。

(現役時代編へ続く)

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