「次世代を担う子どもたちに伝えていく」 ステフィン・カリーの想いを実現した喜田剛氏の様々なアイデアとは?
4/30(祝)にブレックスアリーナ宇都宮で行われるBリーグ・宇都宮ブレックスと千葉ジェッツとの試合。ここでは、「アンダーアーマーキッズデー」が開催される。
近年、アンダーアーマーはバスケットボールに力を入れている。NBAのスタープレイヤーであるステフィン・カリー選手(ゴールデンステート・ウォリアーズ)や現役Bリーガーを交えてさまざまなイベントを行ってきた。
かつて広島東洋カープなどでプロ野球選手として活躍し、現在は株式会社ドームのコンシューマー マーケティング部 エンゲージメントチームでチームリーダーを務め、アンダーアーマーのマーケティングに携わる喜田剛氏にお話を伺いつつこれらの取り組みを紹介する。
(取材協力:アンダーアーマー 、文:白石怜平 以降敬称略)
「子どもたちに何か特別な体験を提供できないか」喜田の発案で実現
アンダーアーマー キッズデーは宇都宮ブレックス協力のもと行われる体験型イベント。小学生の子どもたちを当日招待し、観戦のほかに会場設営のサポートなどの仕事に挑戦したり、アリーナ見学ツアーなどを予定している。
プロバスケットボールの試合運営といった新たな経験を通じて、子どもたちの様々な感性を育みたいという願いが込められている。
本イベントは、喜田の発案によって実現した。従来は毎年1回、『アンダーアーマースペシャルマッチ』として、試合の冠スポンサーを務めていた。そこから新たに提案し、具体的に形となった。
「カリーシート(※後述)の企画で年間を通じてブレックスさまとはやりとりさせていただいていまして、約3ヶ月前に『子どもたちに何か特別な体験の場を提供できないか』とご相談しました。
キッザニア甲子園(兵庫県西宮市)なども参考に、観戦以外にも球団職員のお仕事や試合の運営に携わる体験を提供できたら面白いのではと考え、そこから始まりました」
喜田・クラブ双方の想いが一致し、実現に向けてスムーズに話が進んでいった。しかし、提案を行った今年序盤は新型コロナウイルスが再度感染拡大したタイミング。
その間に公式戦も中止となり流動的な対応を迫られながらも、決して本企画の歩みを止めることはなかった。喜田もコロナ禍との向き合い方について振り返った。
「子どもたちも『選手を間近で見たい』『近くでサポートをしたい』といった体験をしたいのではないかと思います。でも、何より選手がベストコンディションで試合を行うことが優先です。クラブや現場の方たちと何度もすり合わせをして、どこに落としどころを見つけるかを話し合いました」
そして企画は固まっていき、提案から約2ヶ月後の3月下旬には正式発表するまでに至った。
「クラブの方々に尽力していただいて、思い出になる体験づくりの実現になりそうです」
と自信に満ちた表情に笑顔を交えながら語った。
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