「次世代を担う子どもたちに伝えていく」 ステフィン・カリーの想いを実現した喜田剛氏の様々なアイデアとは?

喜田はその想いを実現させるために奔走。管轄するアメリカのアンダーアーマー本社を口説くべく自ら資料を作成し、「チャリティーオークションにして、日本のプロリーグの年間シートを”カリーシート”に制定したい。そこに毎試合子どもたちを呼びたい」と伝えた。

その想いが国境を超えて現地に届き、晴れて貴重な1足を譲ってもらうことができた。そして、チャリティーオークションの開催に向けて、これだけでは終わらなかった。

アンダーアーマーが契約するBリーガーの選手たち1人1人に説明し、企画の賛同を得た。実使用ギアにサインを書いてもらい、こちらもすべてチャリティーオークションに出品。約200万円ほどが集まり、その資金で2クラブの年間シートを購入し、カリーシートの設置が実現に至った。

アメリカ本社へ積極的に働きかけ、”世界初”のアイデアを形にした(提供:アンダーアーマー)

開幕後は、途中新型コロナの影響でカリーシートの対象試合が中止となるも、子どもたちが観戦できる機会をなくさないようにと代替試合を行っている。喜田の努力の甲斐もあり、反響がとても大きいという。

「毎月、アンダーアーマーの公式アプリを通じて申し込みを多くいただいております。応募コメントでも熱い気持ちを述べてくださっている方がたくさんいて、私も必ず全てに目を通しています。本当にありがたいです」と感謝の意を示した。

また、ブランドの発起人となったカリー選手についてもある話を紹介してくれた。

「20年のカリーブランドが正式に発足したときに、カリー選手のメッセージ動画がほしいとアメリカ本社に依頼をしました。カリー選手が来日した際に練習する施設が都内にあるのですが、コロナ禍でスポーツ自体も自粛していた時期だったため、施設の方々たちなどに勇気づけるためにコメントをいただきました。快く協力していただいたので本当にありがたかったです」

とカリー選手に向けても謝意を述べた。

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