「次世代を担う子どもたちに伝えていく」 ステフィン・カリーの想いを実現した喜田剛氏の様々なアイデアとは?

カリー選手の想いを日本で実現

冒頭で述べた通り、アンダーアーマーはバスケットボールの取り組みにより一層力を入れている。

宇都宮ブレックスそして千葉ジェッツ2クラブの2021-2022シーズンにおいて、ステフィン・カリーの名を冠した「カリーシート」をホームゲームで設置。Bリーグの公式戦に子どもたちを無料で招待している。

宇都宮ブレックスでのカリーシート(提供:アンダーアーマー)

昨年夏にはBリーグの契約選手に協力いただきオンライントークライブを開催し、子どもたちに向けて”夢”について語り合った。

アンダーアーマー キッズデーも含め、いずれにも共通するのは”子どもたちのためのイベント”であること。そして全て喜田が企画したものである。その発案に至った経緯を尋ねた。

「2020年の秋にバスケットボールのマーケティング担当になり、その最初の仕事がカリーブランドのローンチという大役でした。これから創るカリーブランドとは何か・そしてカリー選手本人の想いなどを勉強しました。

その中で心に響いたのが、ブランドコンセプトである『世界中の若者たちが平等にスポーツを楽しむ機会を創出する』です。カリー選手の想いを次世代を担う子どもたちに伝えていく。日本では私が担当なので、それを伝えていくという使命感を持った中でアイデアを出しました」

カリーブランドロゴ(提供:アンダーアーマー)

たびたび本章で登場してきたカリーシート。これは今シーズンが開幕した昨年10月から開始している。実は、このアイデアは世界中に展開するアンダーアーマーの中でも行われていない”世界初”のものである。カリーシートができたきっかけについてはこう話した。

「スワロフスキーで装飾されたシューズで、全世界で25足限定の”ゴールデンフロー”という特別なシューズが昨年制作されました。カリー選手はアメリカでバスケの発展に貢献してくれた方や優秀なコーチにプレゼントする企画をやっていました。

これを見て”日本でも実現させたい”・”このシューズを使って日本でも特別な体験ができないか”と考えたのがきっかけです」

スワロフスキーを随所に施した「ゴールデンフロー」(提供:アンダーアーマー)

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