
川崎ブレイブサンダース 開幕白星スタート 1勝1敗のタイも、「全員でディフェンスして、全員でオフェンスをする」”新生川崎”を見せる2試合に
10月5日・6日、「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25」が行われ、川崎ブレイブサンダースがホームのとどろきアリーナで秋田ノーザンハピネッツと対戦した。
1勝1敗のタイで第1節を終えるも、開幕戦は篠山竜青キャプテンの活躍などで勝利。アリーナに駆けつけたファンと共に喜びを味わった。
キャプテンが攻撃陣を牽引し川崎が開幕戦勝利を挙げる
ロネン・ギンズブルグ(愛称:ネノ)HCを迎えるなど新体制で迎えた川崎は、開幕戦を勝利で飾った。
とどろきアリーナに秋田ノーザンハピネッツを迎えた第1節。初戦から”新生川崎ブレイブサンダース”を見せる試合となった。
その主役となったのがやはりキャプテン・篠山竜青。第1Qで先制されるも早速3Pシュートを決めビハインドを追いつきチーム初の得点をマークした。
第2Qでも開始3分過ぎに早くもこの試合3本目となる3Pシュートを決め、23−22と逆転し雄叫びを上げた。この試合17得点を記録したキャプテンが自ら先頭に立った。

試合後には「昨シーズンまでは点を獲れる選手がたくさんいましたし、ニック(・ファジーカス)が入ってから10年以上そうでした。
でも今シーズンからは全員でディフェンスをして、全員でオフェンスをしなければいけないので、自分自身もアグレッシブにプレーしてシュートも打って、相手に脅威を与えられる意識はあった」
と、チームとしてのプレースタイルの変化があったと語った。
また、新戦力のサッシャ・キリヤ・ジョーンズやアリゼ・ジョンソンが2桁得点をマークし、さらに日本人選手で輝きを放ったのが益子拓己。
前半残り56秒のところで、オフェンスリバウンドから3Pシュートを決め喜びを表すと、第3Qでは相手ゴール前からスティールを決め、そのままレイアップシュート。鮮やかなファストブレイクからの得点に繋げ、篠山もコートに出て迎えた。

益子はこの試合10得点を決め、今後の更なる活躍を予感させるものになった。ただ、試合後には
「スタッツで見ると自分の仕事をすることが出来た試合だったと思いますが、スタッツに残らないディフェンスの細かいシステムなどでは、まだまだ自分に合格点をあげられる点数ではないなと思います」
と述べ、まだまだ満足を見せることはなかった。
川崎は第2Qで12点差をつけて逆転すると、後半は両チーム40得点と互角の戦いを見せ川崎がそのリードを守り切った。

ホームでの開幕戦勝利となり、ネノHCは「勝利できて良かった」と安堵の表情を見せると、
「出だしはディフェンスの強度が低くてリズムが作れない中、2Qからしっかりディフェンスでリズムを掴んだ。それがオフェンスに繋げられたこと、修正できたことが今日の勝因にも繋がったと思います」

とディフェンスから流れを掴んだ試合だと振り返った。また、プレシーズンゲーム2試合目の横浜BC戦で負傷退場していたサッシャ・キリヤ・ジョーンズについても触れ、
「彼をフルゲームで起用できたのがプレシーズンゲームを含めて2試合目だったので、ロスターとしてフルで試合に出られたことが今日の勝因だった」と述べた。

2戦目は秋田のディフェンスが攻撃を阻止し、イーブンで終える
続くGAME2。この試合は秋田が前日の反省から巻き返しを見せ、1勝1敗のタイに持ち込んだ。川崎は攻め込むも秋田のディフェンス陣に阻まれ、前半終了時で24−45と大きくリードを許した。
それでも後半は、飯田遼が連続で3Pシュートを決めて起爆剤となると、前日チーム最多の19得点をマークしたロスコ・アレンも小針幸也のノールックパスから3Pを決めるなど反撃を見せた。

しかし、最終Qを20−24とリードを許してしまい68−89で敗れ、2連勝とはならなかった。
相手のディフェンスが上回った印象が強いが、小針は
「オフェンスが上手くいかなかった原因はディフェンスにあって、インバウンズからスタートするオフェンスが多かったので、ディフェンスでしっかり押さえてから自分の持ち味のスピードある展開に持ち込めたら良かったと思う」と振り返った。

ネノHCは試合後の会見で次のように述べた。
「秋田の方がしっかりとプレッシャーをかけてアグレッシブにやってきて前半から主導権を握られた中で、こちらは特に前半に受け身になって、自分たちがやるべきことを出来なかった時間帯が続いてしまったことで差がついてしまいました」
秋田を賞賛するとリスペクトの意を表しながら、次戦に向けてこう締めた。
「この負けから何を学べるかが大事ですし、昨日とは全く違ったチームになってしまった原因は何なのか、何をすれば昨日のような試合が出来るのかをしっかりと追求して、次以降の試合に活かしていきたい」
この週末はアウェーで名古屋ダイヤモンドドルフィンズとの試合を迎える。新たなスタートを切った川崎の戦いに今後も注目していく。
(写真 / 文:白石怜平)
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