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松井秀喜氏 「KOBE CHIBEN」に初参戦!20年ぶり東京ドームでのホームランで球場熱狂、イチロー氏も歓喜の抱擁

9月23日、東京ドームで行われた「SATO presents 高校野球女子選抜 vs イチロー選抜 KOBE CHIBEN」。

KOBE CHIBENに今年は松井秀喜氏が加入。イチロー氏・松坂大輔氏との元メジャートリオという脅威の打線を組んだ。

そして20年ぶりの東京ドームでのプレーで最高の結果を生み、28,000人を超えるファンを熱狂させた。

(写真 / 文:白石怜平)

それぞれ10年以上ぶりの再会は同じユニフォームで

4回目を迎えたこの試合で、ついに”ゴジラ”がKOBE CHIBENのユニフォームに身を包んだ。

”平成の怪物”こと松坂大輔氏に続いて”ゴジラが来る”とキャッチコピーにて記されたことから、開始前から大きな話題を呼んだ。

現役時代はNPBそしてMLB挑戦以降も常に日本野球の象徴的存在であり、子どもたちやファンの憧れでい続けている2人。

同じチームでプレーするのは04年にMLBのオールスターでアメリカンリーグの一員として出場して以来となるが、”同じユニフォームを着て”試合するというのはなんと初めての機会である。

初めて同じユニフォームを着て試合をすることになった

2人が再会したのも14年以来なんと10年ぶり。当時イチロー氏がヤンキースでプレーしていた時に、松井氏がヤ軍の特別コーチとして共にスプリングキャンプに参加していた。

「再会は10年ぶりなんですけども、するなら野球場がよかったんですよ。それもプレーヤーとして。それが感慨深いです」

とイチロー氏はこの日の”共闘”を誰よりも喜んだ。また松坂氏は松井氏との再会について、

「いつ以来だろ…(しばらく考え込んで)確か僕が(トミー・ジョン手術後の)リハビリ登板の時で、松井さんも確かマイナーにいてレイズにいた時(2012年)だと思います。

その時に対戦していますので、それが最後かもしれないですね。電話で話したことはあったのですが、会ったのはそれ以来かもしれないですね」

と当時のことを思い起こした。

イチロー氏そして松坂大輔氏と同じユニフォームでの試合が実現した

慣れ親しんだこの場所で劇的なドラマの主役に

この日は「4番・センター」でスタメン出場。

巨人時代に10年間プレーし慣れ親しんだ東京ドーム。ここでのプレーにおいても、ヤンキースが日本で開幕戦を行った時以来20年ぶり。

名前がコールされると、28,000人を超える観衆からの大歓声を浴びベンチからグラウンドへと入った。

20年ぶりに東京ドームの打席に立った

しかし、初回の守備でまさかのアクシデントに見舞われてしまう。左中間に打球が飛び全力で追いかけた際に右足を負傷してしまった。

裏に回ってきた打席では四球で出塁。次の廣澤伸哉が左翼線へ二塁打を放ち1塁から3塁まで進んだが、明らかに走るのに苦労している様子だった。

そのため2回からは負担を考慮し、3塁へと回った。

センターで出場するも初回の守備で負傷してしまった

ここから長く痛みとも闘うことになるが、この試合に向けて期待をかけられていることは分かっていたからこそ、グラウンドに立ち続けた。

第2打席は3回裏の先頭打者として立ったが、ここでも四球で塁に出た。

ずっと右太ももを叩く仕草を見せ、2塁に進むと代走が送られることに。ここで交代かと思われたが、直後の守備が始まる際に

「先ほどの代走は臨時代走でした。松井選手がサードに入ります」とのアナウンスで、歓声と笑いに包まれながら松井氏が再びベンチから現れた。

「この球場でこれだけのお客さんが来ていただいたので、代わるという選択肢はなかったです。ただ、センターは無理だなと思ったのでわがままを言ってサードにしてもらいました」(松井氏)

2回からは高校時代に守ったサードへ

そして、4回に回ってきた第3打席では1アウト1塁の場面。2球目にはカーブを待って強振し、大きなあたりを見せるもファール。

苦痛で顔をゆがめるシーンもあったが、フルカウントから振り抜くと痛烈な打球が1・2塁間を抜け、待望の初安打となった。

第4・5打席はいずれもフルカウントから四球で出塁。積極的にストライクを振りに行き、ボール球もしっかりと見極めカウントをつくった。

第4打席の初球は外野へ大きな当たりが飛び、飛距離は十分だったがファールとなるシーンも。出塁の際は全て臨時代走を活用し、足の負担を軽減しながら出場を続けた。

放たれる痛烈な打球も健在だった

治療で守備に入るのが遅れたイニングもあるなど、満身創痍の中グラウンドに立ち続けた松井氏に最大の見せ場がやってきた。

8回2アウト1・3塁の場面、直前の松坂氏がこの試合初安打でつなぎ巡って来たチャンスだった。

カウント2-0からの3球目、外角への変化球を振り抜いた。完璧に捉えた打球は放物線を描き、ライトスタンド最前列へと突き刺さった。

観客は総立ちで、地鳴りのような大歓声を浴びながらゆっくりとダイヤモンドを一周した。

20年ぶりの本塁打に球場中が興奮の渦に包まれた

東京ドームでの本塁打は、ヤンキース時代の04年開幕2戦目以来。ベンチに戻ると最後にイチロー氏が熱い抱擁で出迎えると、球場のボルテージが最高潮になった。

ベースを1週し、イチロー氏から祝福を受けた

そして試合終了後のお立ち台では、イチロー氏と共に試合やこの本塁打をたっぷりと振り返った。

(つづく)

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