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ベルーナドームがゴルフ場に!グラウンドで味わえる“非日常体験”の数々はライオンズ冬の風物詩へ

埼玉西武ライオンズの本拠地であるベルーナドームで、ユニークなスポーツイベントが開催された。そのイベントとは、2月に行われた「LIONS GOLF EXPERIENCE STADIUM 9」と「BELLUNA DOME CUP」。

普段はプロ野球の試合が行われるスタジアムだが、この期間だけはゴルフを真剣に取り組みながら楽しめる空間へと姿を変えた。

スタジアムのグラウンドに立ち、外野へ向かってショットを放つ。そんな特別な体験が、ライオンズの魅力へとさらに誘う機会となった。

(写真 / 文:白石怜平)

「冬もベルーナドームを楽しもう!」から生まれた企画

本イベントは、ライオンズが企画し行われたもの。昨年1月に2日間行った「LIONS GOLF EXPERIENCE STADIUM 9」と共に「LIONS STADIUM 9 BELLUNA DOME CUP」が加わり、さらにグレードアップして帰ってきた。

イベント前半期間行われた「LIONS GOLF EXPERIENCE STADIUM 9」はグラウンドでできる”打ちっぱなし体験”イベント。

バッターボックス付近からベンチ前まで設けられた打席から、外野方向に打ちたい数だけボールを打つことができる。

グラウンドに降りてゴルフができる特別な機会に

また期間後半では、競技型イベントである「LIONS STADIUM 9 BELLUNA DOME CUP」を開催。

スタンド内に設けられた9つのティーエリアからグラウンド中央のグリーンを狙う独自のルールでスコアを競うものとして、今回初めて行われた。

初めての取り組みとなった「LIONS STADIUM 9 BELLUNA DOME CUP」(球団提供)

春から秋にかけては主に野球場としてライオンズが熱戦を繰り広げる舞台であるが、この期間はゴルフ場としての変貌を遂げている。

昨年本企画がスタートした背景を、球団広報部の舟越美緒さんが明かしてくれた。

「プロ野球の開催期間中は、ありがたくもライオンズファンを中心に多くのお客様が球場に足を運んでくださいます。その上でシーズンオフの時期も有効に活用したい想いから、『冬もベルーナドームを楽しもう!』というコンセプトが生まれました。

我々球団で検討を重ねまして、野球選手そして野球が好きな人はゴルフもされるので、親和性があると考えて企画化しました」

平日でも多くの参加者が集まった

昨年初めて行われた「LIONS GOLF EXPERIENCE STADIUM 9」は瞬く間に入場枠が完売するなど早速反響があった。

参加者のニーズがより高まった今年は、STADIUM9の開催期間を2日間から2倍の4日間に増やし、さらに「BELLUNA DOME CUP」も加わった。

「今回もライオンズファンだけではなく、近隣地域のゴルフ好きの方にも球場で楽しんでいただきました」(舟越さん)

選手がプレーするグラウンドで味わえる非日常体験

「LIONS GOLF EXPERIENCE STADIUM 9」は2月11日と13日〜15日の4日間行われた。

参加者は職場の同僚同士から家族連れ・一人参加など幅広く、経験の有無もさまざま。バックスクリーンからグラウンドへ足を踏み入れると、見上げながら歩みを進めるなど早速高揚感で満ち溢れた。

ベルーナドームのフィールドには、外野エリアに向けて複数のターゲットフラッグを設置。参加者はフラッグを目掛けて夢中でショットを打ち込んだ。

フラッグ付近にはボールが次第に集まっていき、緑が白く染まっていく。壮大な屋根やスタンドを視界に入れて放つショットは、普段味わえない非日常空間が醸成された。

球場がゴルフ場へと変貌を遂げた

特別な体験はこれだけにとどまらなかった。中盤からは約100ヤード先のグリーンを狙う“ニアピンチャレンジ”を開催した。

ここではホームベース上から打つことができるもので、ニアピンを成功させるとライオンズの選手が本塁打を放った際に演出されるスポットライトを一身に浴び、参加者みんなが拍手で讃え合った。

ニアピンチャレンジはホームベース上で行われた

普段は野球選手しか足を踏み入れられないグラウンドでゴルフができる特別感は、参加者たちにとって大きなモチベーションとなるとともに、トップアスリートと同じ空間を共有できる貴重な思い出にもなった。

期間中の祝日・週末はOBファンミーティングも開催した。石毛宏典さん・辻発彦さん・渡辺久信さん・石井丈裕さん・笘篠誠治さんが参加し、黄金期を築いた豪華メンバーたちと交流する至福のひとときが設けられた。

さらに球団公式パフォーマーの「bluelegends」がガイドを務めるスタジアムツアーも行われるなど、ライオンズの歴史と魅力も体感できる4日間となった。

ファンミーティングには豪華ライオンズOBが登場した(球団提供)

初めて行われた競技形式のイベントでは、スタンドがティーエリアに

2月21日と22日には、「LIONS STADIUM 9 BELLUNA DOME CUP」が行われた。これは競技形式のイベントで、参加者は9ホールを2周する計18ホールをプレーし、合計スコアで順位を決める。

スタンド内に設けられたティーエリアからグラウンド中央のグリーンを狙うという、スタジアムならではのコース設計が採用された。

スタンドの高さを生かしたティーショットは、こちらも非日常感を味わえる機会に。普段は観客席として声援を送る場が、真剣勝負の舞台になった。

高い位置から打つショットはグラウンドへ向かって大きな放物線を描き、そのユニークなレイアウトからさらに新鮮さも増していた。

非日常空間を創り出した所以はそれだけではなかった。大会ではライオンズOBのみならず、スポーツ界を彩ってきた名アスリートたちが集結。

吉田沙保里さん(レスリング女子元日本代表)や鈴木啓太さん(元サッカー日本代表)、さらに田島創志さんらプロゴルファーも加わる豪華なラインナップで構成されていた。

そしてライオンズファンにはたまらないOB陣も参加。ファンミーティングに登場した石毛さん・辻さん・渡辺さんに加え、潮崎哲也さん・鈴木健さん・片岡保幸さんといったライオンズの歴史に名を残した面々も交流を深めた。

石毛さんもスタンドからティーショットを放った(球団提供)

ライオンズ冬の風物詩となるイベントへ進化

シーズン中は味わうことのできない特別な空間を創出したライオンズ。この取り組みは地域貢献としても一つ意義を果たしていた。舟越さんは今後の展望について以下のように述べた。

「毎年夏にライオンズ夏祭りというイベントやっていまして、これは夏の風物詩として定番化しています。

地域の皆さんにもすごく浸透しているもののひとつですので、次は冬にゴルフも楽しんでいただけるよう、このイベントを継続していきたい想いです」

冬にも楽しめるイベントとして定着しようとしている

また、21年に球場周辺のボールパーク化がさらに進んだベルーナドームは、野球の試合を観戦するだけではなく、「スポーツ体験を提供する場所」としても発展が進んでいることを示している。

試合がない日でも球場や周辺施設を利用してもらう工夫は、野球界のみならずスポーツ界のスタンダードな考えになりつつある。

野球場がゴルフ場に変わることで「観戦」だけでなく「体験」の場となったこの取り組みは、スタジアムの未来を考えるにおいても興味深い一例と言える。

ベルーナドームで行われた“スタジアムゴルフ”は、スポーツ施設の新しい価値を示すと共に、ライオンズ冬の風物詩となるイベントでもあった。

(了)

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