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川崎フロンターレ 地域に愛され続ける企画の源とは?「ユーモアのあるクラブであり続ける」ために

イベントにまぶしている”隠し味”

若松さんは企画を立てる際には、「つくる自分たち自身が面白い・盛り上がると思えるもの」を反映し、創り手としての感覚も大事にしている。他にも外せないポイントがある。

「個人的には、”隠し味を忘れない”です!『これを自分の中で絶対にやりたい・入れたい』っていう案を持っておいて、お客様に笑ってもらえるシーンが想像つくものを用意しているんです」

2020年一番の隠し味は何か。それは優勝決定戦(11月25日:ガンバ大阪戦)であると語った。この日は『KAWASAKI GAME SHOW』というゲームをテーマにしたイベントを開催。その日はポケットモンスターとコラボした日であった。

若松さんもその日を思い出したかのように自然とトーンが熱くなった。

「この日は主人公のサトシ役である松本梨香さんに来ていただいたんですよ。『めざせポケモンマスター』を歌ってもらうなんて僕らもですけど世代の方なら胸アツじゃないですか!?それは絶対やってもらおうと。

前節のアウェイ大分戦で優勝の可能性があったのですが敗戦してしまい、ホームで優勝の可能性が出てきたんです。なのでその時から、”優勝ゲットだぜ!”と言ってイントロが流れるシーンを想像していました。本番は自分が想像していた以上にスタジアムが一体となって盛り上がりました。

手拍子や携帯のライトを自然発生的に振りかざしたりしてくれて本当にやって良かったなと。ハーフタイムでまだ勝敗は分からない状況ではありましたけれども、スタジアムを見渡して”こういう雰囲気で等々力の試合は開催できているんだ”というのを思い起こさせてくれた瞬間でしたね」

ハーフタイムショーで「めざせポケモンマスター」を熱唱する松本梨香さん

大盛況のショーの後、さらに勢い付いたフロンターレは3点を追加し5-0で快勝。J1史上最速優勝という快挙を成し遂げ、大記録達成に大きな花を添えた。

そしてこの”隠し味”、これからのフロンターレそして川崎にとって新たなレパートリーに加わった。

「松本さんは現在、川崎にある洗足学園音楽大学の講師を務めていらっしゃいます。”川崎ファミリー”としてご縁ができたというのが僕の中では本当に大きなことでした」

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