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【特集】戦場への帰還 ~不屈の精神と長き闘いの記憶~埼玉武蔵ヒートベアーズ 由規兼任コーチ 第4回 リハビリを支えた2人の”先輩”とのエピソード編

館山昌平投手から影響を受けた”ポジティブさ”

もう1人が館山昌平投手(現:福島レッドホープス 投手チーフコーチ)。

館山はプロ2年目に入る直前の04年3月に右肘内側側副靱帯再建手術(通称:トミー・ジョン手術)を受け、1シーズンをリハビリに費やした。

その後、血行障害の手術などを行いながら投げていたが13年の4月に右肘の靭帯断裂を再発し2度目のトミー・ジョン手術。さらにまさかの翌年に2年連続再手術という計3度の同手術を経験した。

由規が肩の手術を受けたタイミングは館山の2度目のタイミングとほぼ同時期である。そのため、共に過ごす時間も長かったという。そんな中で、先輩の温かさと刺激をたくさん受けた。

「アドバイスはもちろんなのですが、館山さん自身がすごくポジティブな方なので、どうしても野球、野球と考えがちなところを『オンとオフ、しっかりメリハリをつけなきゃ』とずっと言ってくれました。

悩んでる時に食事に連れて行ってもらいましし、なかなかリハビリしてる最中でお酒飲んだりなんて気持ちが向かないのですが、『今日は何も考えず飲め!』って(笑)。それでお言葉に甘えたりもしましたね」

館山投手からはオンとオフのメリハリを学んだ

館山は15年6月28日の巨人戦(神宮)で復帰登板を果たす。その後7月11日のDeNA戦(神宮)で1019日ぶりの勝利投手となると、約3ヶ月で6勝を挙げチームのリーグ優勝に貢献した。

「僕は館山さんが当時トミー・ジョン手術を2回目・3回目とやってた時で、僕は初めての手術でしたから、ただでさえ孤独だったところを館山さんと一緒にいて気持ちが楽になれました。館山さんの復帰も間近で見ていたので、そこに続こうという気持ちでやっていました」

伊藤コーチ、館山投手も長期のリハビリから這い上がった選手。先輩たちの経験談そして心構えは確かに由規の復帰への後押しとなっていた。

つづく

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