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「この戦いで負けたら自分の居場所がなくなる」アイスホッケー・三浦優希 過酷な競争社会のなかで抱く矜持と自身の強みとは?

「フィジカルに対抗するにはフィジカルしかない」

三浦が強みとしているのは戦術といった状況判断といったスマートさだけではない。もうひとつの強みを挙げてくれた。

「あとは、僕自身”ハードにプレーできる”のも強みだと思います。自分が体を張ってプレーする点も評価いただいています。フィジカルに対抗するには結局はフィジカルで応戦しないといけないです。

当然、体が大きい選手たちが相手なので、真っ向から当たると怯んでしまうこともあります。なので耐久力も身につけながら、少し体の向きや自分が当たりに行く体勢を考えながらプレーしています」

過酷な環境の中でも強みを見出していった(本人提供)

「フィジカルで戦う」ことはアメリカで戦う日本人にとって一見大きなハードルに感じるものかもしれない。それでも、避けては通れない課題に真正面から向き合い、考え抜いた結果だった。

前述で”クビを覚悟”したと語った通り、アメリカでは毎日のように選手が入れ替わっている。そんな過酷な環境の中で、姿勢においても大学時代以上に変化があったという。

「最後は本当に気持ち勝負と言いますか、『この1対1で負けたら自分の居場所がなくなる』思いで毎日やっていると、常に本気を出すようになっていると感じました。

結果が出なければもうそこで切られてしまうのが本当に日常ですし、新しく誰かが来ては、誰かいなくなる状況なので、いずれそれが自分に起こるかもわからない。活躍できなければ終わりの世界ですごくシビアですよね。

一方で、そういう環境でチャレンジを続けられることはとても刺激的で楽しいし、2年間そんな状況の中でも、チームのメンバーの1人として最後まで戦い抜くことができたのは自信になっていきました」

三浦の研ぎ澄まされた考え、経験はアイスホッケー以外でも活かされている。次回は氷上以外での活動についても触れていく。

つづく

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