身体障がい者野球「千葉ドリームスター」 土屋大輔 障がい者野球の魅力と抱く理想

グラウンドの外に出向き、自らの体験を語る

ドリームスターや障がい者野球を知ってもらうために野球以外の活動にも力を注いでいる。市川市や船橋市の小中学校に訪問し、授業や講演会を通じて自身の体験を話している。

「『自分が急に障がい者になることもあるんだよ。目の前に障がい者の人がいたら、どう接すればよい?』ということに気づいてほしかった。なったときにどう思ったか、今後何ができないか等も伝えることでより身近に感じてほしいと思いました」

講演後に生徒から届いた感想文集を目にし、励みになった。伝える経験を重ねることでより責任感も増していく。

「『こうやって話すと子どもたちに伝わりやすいんだな』など、たくさん勉強になる機会をいただいていますし、これからも継続していきたいです」

地元の小学校で子どもたちと交流する土屋

情報発信は学生に向けてだけではない。より多くの人に伝えるため、都内大学で開催された「ヒューマンライブラリー」にも参加した。

「私が”本”となり、自分の障がいについてやこれまで経験したこと、身体障がい者野球と出会ったことなどを興味がある”読者”に1対1でお話しするというものです。

身体障がい者野球に興味を持ってくれた方、カップルで読者になってくれた方の他にも、最近、親が障がい者になったという若い方ともお話をさせていただきました」

チームの存在意義は野球だけではないと強く自覚している。今後もチームを知ってもらう活動は続けなければならないと考えている。

「千葉県に一つしかない身体障がい者野球チームという役割を強く意識しています。同じような障がいを持ってる人たちのひとつの選択肢となれるように、このチームを知ってもらうことは大きなミッションだと思っています」

関連記事一覧