身体障がい者野球チーム「千葉ドリームスター」の成り立ち(後編)
体験会を通じて障がい者とより身近に
―地域貢献活動について伺います。今はどんな活動をしていますか?
笹川 小学校で障がい者野球の体験会を開きました。片手でボールを捕って投げたり、車いすに乗ったりするのですが、子どもたちはすごい喜ぶんですよ。授業の一環なので生徒からの感想文集をもらえることがあるのですが、それをいただけるのは選手も励みになります。ただ開催するだけじゃなくて、ちゃんと選手たちに届きますよという印象付けが子どもたちにもできているのかなと感じています。
―体験会で、子どもたちはどんな反応でしたか?
笹川 子どもたちは素直に質問するんですよ。土屋来夢選手が参加した時なのですが、彼は利き手の指を4本切断してしまったのですが、「なんで指怪我しちゃったんですか」などと聞いていましたね。
子どもたちも自然に接してくれますので、義足の選手もなるべくズボンをめくって見せるなど我々も極力オープンにしています。
土屋大輔選手も神経が麻痺しているので肩腕が細くなっていますけれども、何も感じないからと普通に触らせています。
―中学校を訪問した時は講演会を行ったとのことですが、どんなお話をされたのですか?
笹川 中学校では、選手自身による講演会を開催しました。選手がどう障がいを受傷したのか・それとも生まれつきなのか、その他生活で困ってることも語ってもらっています。
―障がい者と健常者が接する機会が増えるのは大切なことですよね。
笹川 そうです。普通に接してもらうのが一番です。今は特別なことなのかもしれないけど、いずれ自然なことになっていくと思います。子どもの頃から接していれば、最初から特別なこととも感じないですし。