福岡ソフトバンクホークスが手がける世界中から集まるレジャースポット「BOSS E・ZO FUKUOKA」”エンターテインメント企業”として描く世界
開業から3年、今後力を入れたいこと
インバウンドの流れが戻り、観光地として早速存在感を発揮しているBOSS E・ZO FUKUOKA。球団としては当然ながら現状維持ではいけないと感じている。福岡のエンターテインメント拠点であり続けるべく、常に先を見据えている。
「ドームも含めて何度でも足を運びたいと思っていただくためにどうすればいいか、常に課題感を持っています。まだ開業して3年です。数年は初めて来る方が多いと思いますが、それはいつまでも続かない。今後も魅力的であり続けるためにも、例えば常設のコンテンツでも何か新しいものを取り入れることも検討しています。
チームラボで言いますと、四季折々の花をイメージした演出にしたり、イベントホールでアニメとタイアップした期間限定のイベントをやるような取り組みもありますので、リピーターさんにも楽しんでいただける場にしていきたいです」
また、もうひとつ力を入れたいことについて池田さんはこう続けた。
「団体さんの誘致にもっと力を入れていきたいですね。例えば修学旅行。学校さんの修学旅行というのは、ここ1年先の話ではなくて3年〜4年先のことを決めていくんですね。
ここでも行政の方々と協力をして、九州に来ていただけることになれば、『ぜひ福岡に・ぜひBOSS E・ZO FUKUOKAに立ち寄ってください』などとお伝えしています。コロナ禍の時期から種を蒔いてきたのもあり、ようやく軌道に乗ってきてる手応えはあります」
福岡市内有数のレジャースポットに
国内そしてインバウンドにおける賑わいを見せているホークスがつくり上げている街。PayPayドームやBOSS E・ZO FUKUOKAは福岡県を代表する観光スポットとなっている。池田さんはインバウンドの他に、県内を通じてある課題があったと語る。
「国内の話になりますが、元々福岡市内は屋台といった食のスポットや歴史的建造物などの観るスポットはたくさんあるのですが、実は”遊ぶ”スポットがそこまで多くはなかったんです。
市内でレジャースポットをつくりたいというところもありましたので、その点が上手くフィットしているのかなと感じています」
取材当日は試合のない平日日中の雨の日だったが、BOSS E・ZO FUKUOKAには学生や乳幼児と一緒のファミリーなど地元の広い層が多く訪れていた。
各フロアが賑わいを見せており、県内有数のレジャースポットとして確実に定着している印象を受けた。
「それまで試合のない日は結構寂しかったですよ。確かにそうですよね(笑)。でもこの施設ができたことで、今日みたいな平日の野球がない日でも人通りがある。とても意義のあることだと思います」
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