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横浜DeNAベイスターズ パネルディスカッションで共有された”横浜に愛される”までのプロセス〜第3期横浜スポーツビジネススクール 第4回編〜

”アクティブサラリーマン”と”1998年”

続いては、球団が行ってきた施策の特色について。ここではベイスターズの話を紹介する。

本スクールでもたびたび講義内で事例が挙げられてきたが、11年に参入以降取り組んできたことは、他球団やスポーツ界以外からも注目を集めてきた。

当時からの意図を鐵さんは、

「我々は参入してから短期決戦を仕込まないと、市民やファンのみなさんからの信頼を勝ち取れないし、未来を描けないと考えていました。横浜には野球文化が元々根付いていますし、98年当時学生や子どもだった世代というのを考慮しながらターゲットを設定しました」

と語った。そこで球団がターゲットに設定したのが”アクティブサラリーマン”(当時のワード)。20~30代の働く男性で、アウトドアやイベントに出掛けることに余暇を使う傾向のある方々である。

アクティブサラリーマンは、鐵さんが語った”98年当時学生や子どもだった世代”と被る年代に近い層である。

1998年とは、ベイスターズが前回日本一になった年であるともに、松坂大輔投手(元西武他)を擁する横浜高校が甲子園春夏連覇を成し遂げた年でもある。

球団はアクティブサラリーマンの方たちに向けて、自らが球場に足を向けたくなる企画や、家族や友人を誘いたくなるような企画(イベント、グッズや飲食等)を次々と打ち出していった。

また、観戦体験の提供として、球場に来た家族や同僚が野球以外でも楽しめるようにオリジナルビールの製作や大人数で観戦できる座席を用意した。リピーターも増え、「また球場に行きたい」と思える価値をつくりあげてきた。

初めのターゲット設定やこれからの展望について語った

ただ、アクティブサラリーマンというワードが注目されたのは19年ごろまで。ベイスターズはすでに次のステップに進んでいる。

「数年間の描き方として、向こう10年・20年後とさらに発展させるには子どもたちにも価値を感じてほしいと思っています。ターゲットや地域性によって球団経営も変わってきます」

と鐵さんは説明した。

2人がそれぞれ語った今後の目指す姿

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