AuB株式会社、新ブランド「aub food pantry」誕生を発表。代表の鈴木啓太氏は「日常生活での使いやすさ」から“食”へと立ち返る

サッカー元日本代表・鈴木啓太氏が代表を務めるAuB(オーブ)株式会社は新ブランド「aub food pantry(オーブ フードパントリー)」の立ち上げを発表した。

創業から10周年の節目を迎えたAuB。同社の代表であり、かつて浦和レッズそして日本代表でもプレーした鈴木氏は、現役時代のある経験から“腸”の重要性を深く確信していた。

その経験とは、2004年のアテネ五輪・サッカーアジア予選。中東のドバイで行われた同予選では、23人中18人が下痢の症状に襲われた。

選手たちが体調不良で苦しんでいた中、鈴木氏はその影響を受けなかった。

梅干しや緑茶を必ず持参するなど、日頃からの「腸活」を意識した食事のおかげで最後まで普段通りにプレーできたと語り、この経験がAuB創業の原点にもなった。

以降会社存続の危機がありながらも乗り越え、「すべての人を、ベストコンディションに。」をミッションに掲げながら、サプリメントや腸内環境検査サービスでコンディショニングサポートを企画・提供してきた。

そして来る7月4日、「aub food pantry」が設立された。

この新ブランドは、腸の健康を考えた食品を提供するセレクトショップとして、日々の食事を通じて意識せずとも腸活ができるよう日常生活に欠かせない商品を展開する。

創業10年の節目にあたり鈴木氏は、「もっと日常に近いところからコンディショニングサポートを」という思いで“食”に立ち返ることを決意。

会見で新ブランドの説明を行う鈴木啓太氏(提供:AuB株式会社)

ブランド立ち上げの背景について以下のように語っている。

「健康的な食生活のことを“まごわやさしい”と表現することがありますが、実際にそういった食事を継続するのは大変です。

もっと手軽で、それでいて本質的に身体にいい。毎日の調味料を変えてみる、毎日のごはんにちょっと足す。

そういった日常生活での使いやすさとおなかのためを想った食品を届けたいと思ったことが、腸活食品セレクトブランド『aub food pantry』を立ち上げるきっかけになりました」

「aub food pantry」の第一弾として、腸の健康を考えた日本の基礎調味料である“さしすせそ(砂糖・塩・酢・醤油・味噌)”や、炊飯用のオーツ麦といった8商品がラインナップ入り。

例えば「おなかのための甕(かめ)仕込みにごり酢」は、300年の蔵で長時間の醸造と熟成を必要とする日本古来の製法「静置発酵」でつくられている。

あえて“ろ過”せずに製造することで、多くの市販品には入っていない「酢酸菌」を豊富に含むのが特徴。生きた「酢酸菌」が作り出す「酢酸」は腸内の「善玉菌」の活動を助け、便通の改善や免疫力アップをサポートする。

その他も日常生活の中で無意識に腸活ができるよう、日々の食事に欠かせない商品が中心に揃っている。

新ブランドのラインナップ(提供:AuB株式会社)

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、世界的にも日本の食文化は高く評価され、SUSHI(寿司)やSAKE(酒)、ONIGIRI(おにぎり)、HAKKO(発酵)などは大きなムーブメントになっている。

その一方で、フードデリバリーサービスの台頭やヴィーガン、ベジタリアンなど食の嗜好性の多様化、チルド・冷凍食品市場の伸長など、日本人の食生活は近年急速に多様化も進んでいる。

また、伝統的な食産業では働き手不足や原料不足、物価高騰などの危機に瀕し、続けていくことさえ困難な場合もある。

AuBはこの新ブランドを通じて、日本の素晴らしい食文化や作り手の方々の想いに目を向け、その魅力を守りながら未来へと紡ぐ役割を担っていく。

(文:白石怜平)

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