「横浜スポーツビジネススクール」横浜DeNAベイスターズ × 福岡ソフトバンクホークス トークセッションで明かした”ユニフォーム配布イベント”誕生エピソード
両者が明かす仕事での大変さ
白川さんは98年に当時ダイエーホークスの構想にあった「ツインドームシティ」に入社し、04年オフの球団譲渡を経て球団がソフトバンクホークスとなった。受講生からの質問で、何かカルチャーの変化などあったかを問われた。
「ダイエー時代からいますが、当時から地域に根ざした取り組みなど行ってきました。それらの取り組みをソフトバンクの皆さんは一切否定しなかった。むしろ『すごいことやっていますね』と賛同してくれましたのでやりやすかったですよ。最初は親会社が変わるので不安でしたけれども、すぐ払拭されました」
ダイエー時代から温めてきた構想は、ソフトバンクとなった今形となって現れている。ツインドーム構想は形は変われど「BOSS E・ZO FUKUOKA」など周辺施設が充実し、球団運営を超えたエンターテインメント企業として街全体を活性化させている。それは、会社のカルチャーが実現させたものだった。
「カルチャーとしては、常に現状維持ではいけないというマインドがあります。スピード感がソフトバンクになってさらに速くなったと感じています。事業はすごい高いレベルを求められますので、大変ですよ(笑)」
ベイスターズにおいては、受講生が興味あるテーマの1つはやはり”企画力”であった。その企画の源泉はどこから生まれてくるのか。林さんは以下のように解説した。
「我々自身が常にアンテナを立てて、野球界に限らず幅広い業界に触れて感性を刺激しながら、創造力を高めていくことだと考えています。新しい取り組みをつくっていくことにおいては、我々みな苦労を重ねながら生み出し続いていると思っています」
また、そこで生み出すアイデアについては、あることに気を付けていると述べた。
「続けていくとアイデアも枯渇するので、新しいメンバーあとは若手の意見も積極的に取り入れるようにしています。最近ですと”Z世代向けのイベントやりたい”ということで存じないアーティストの話があっても、我々は中身を判断できないんですよ(笑)。ただ、”自分は知らないから”ではそこで終わってしまう。なので、私もZ世代について知る努力が必要と取り組んでいます。
ただ、努力をする一方で『Z世代はこれが流行ってるでしょ』と決めつけるのは違うなと思うので、その点には気をつけています」
今月いよいよ第5期が開講した。プロ野球はシーズンオフとなったが、この横浜の地でもうひとつのシーズンが始まった。
(おわり)