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元西武・髙木大成 野球界から離れホテルマンへ「素直に部下へ聞きながらこなす」奮闘の日々〜著書出版記念特別インタビュー第4回〜

広い視点が新規獲得を生み出す

毎日電話をしては断られるを繰り返し苦戦を強いられる中、あることが思い浮かんだ。

「球場に来られるお客さまは、広く考えるとエンターテインメントが好き。これまでは”プロ野球が好きな人たち”と狭く見過ぎていたんです。エンタメという捉え方をして、セールスをしたら結果が出始めました」

こうして最初に獲得した新規の企業は映画配給会社だった。当時公開日が近かった映画を、球場に来られたお客さまに向けて宣伝するプランだった。

西武線沿線にある映画館などを巻き込み、1試合分を使った大々的なプロモーションになった。

ただ、新規で1件獲得するまでは精神的に追い詰められる日々だったという。当時のエピソードを笑いながら振り返った。

「もう本当に辛かったんですよ。周りの営業マンが契約を獲ってきて営業部長に褒められてるわけですよ。でも私は営業先がないからデスクにいてそれを見ているんです。外に出ようにも出るところもないですから。

それに電話もデスクでやりづらいんですよ。だから球場の外周に行ったりして電話してましたね(笑)営業マンの方って本当に尊敬します」

「今までの仕事で1番苦しかった仕事は営業ですか?」と問うと「間違いないです」と即答したことからもその大変さが滲んでいた。

念願の新規契約を獲得し達成感を味わったのも束の間。この年の冬、新たなフィールドが髙木を呼んだ。

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