元西武・髙木大成 野球界から離れホテルマンへ「素直に部下へ聞きながらこなす」奮闘の日々〜著書出版記念特別インタビュー第4回〜
ホテル業務の全セクションと関わる
配属先は同ホテルの中心地である品川・高輪エリア。国内向けの宿泊企画と宣伝を担当し、インターネット向けの宿泊予約サイトの商品造成及びプロモーション、四季ごとの宿泊プランの企画を主に行った。
食事や催事なども含まれるためホテル業務の全セクションに関わる仕事だった。
「ホテル業務には様々セクションがあります。宿泊・レストラン・ブライダル・営業管理系などたくさんあって、その中でもフロント担当や客室担当、調理担当もいます。私はマーケティング戦略で宿泊企画をやっていましたので、その各セクションの人たちと対等に話せないといけない。
全てが未知の経験。しかし、球団の社員へ転身以降ずっとこの連続だった。それでも目の前の壁を1つ1つ乗り越え、結果へと変えてきた実績がある。以前までと同様に、不明な点を周囲に聞いて解消しながら積み重ねていった。
特にマーケティング戦略の話というのは、各セクションの方にとっては通常業務にプラスαになるので負荷がかかる。さらに仕事が増えることをお願いしに行くわけですよ。そこは気を遣いながらやっていましたね」
ホテルマンを振り返った際も表情から相当な苦労が伺えた。「1日の時間は長かったですよ」と苦笑いを見せた。
「最後は各担当マネージャーとも対等に話ができるようになり、支配人クラスのミーティングとかでも企画書を提出するところまで行きました。でも、時間をかけましたね。夜0時5分の品川発に乗らないと終電に間に合わなかったので毎日のように駆け込んでました(笑)」
ホテルマンとしては17年3月までの5年強。球団の社員に転身後最長のキャリアだった。それでも心の中でライオンズへの想いは常に持ち続けていた。
(第5回へつづく)