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「ファンと選手双方にメリットがある」元西武・髙木大成が提案した ”ホームを3塁側に”〜著書出版記念特別インタビュー第3回〜

選手・ファン両方にメリットのある「ホームは3塁側に」

髙木が持っている他の社員にはない強みは”選手としての立場”を誰よりも理解していることだ。ファンサービスチーム所属していた2年間(〜07年)で、自身の提案で通った施策の中から主な2つについて紹介してくれた。

「07年にお子さま向けに夏休みの自由研究になり得るイベントをやりました。まずは球場内の部屋でプロ野球に関する知識を伝えたり、ボールを輪切りにして中身を見せて、頭で覚えてもらう。

そのあと飲食やグッズの売店といった球場内の施設を回り、販売員と一緒にお客さまにお声がけするなどの職場体験を行い、シートノックが終わる頃にグラウンドへ入り、グラウンドキーパーと一緒に試合開始直前のグラウンド整備をします。

観客席にお客さまが座っているなかでのグラウンド整備は、とても緊張したと思います。最後にレオとライナと写真を撮って修了証を渡してあげることをやっていました。

写真を撮りながら修了証とか渡してあげると(自由研究の)証拠になるじゃないですか。自分が野球の練習ばっかりやっていて、自由研究に悩んでいた子どもだったので(笑)」

また、07年と08年の両シーズンオフに行われた球場の大規模改修、髙木もこのプロジェクトに参加した。

08年オフに、内野席付近のトイレ設置や飲食売店の増設などを実施。加えて改修の大きなトピックとして、従来は1塁側だったライオンズのベンチ・応援席が3塁側へ移った。これは髙木の提案も影響していた。

「基本的には、打球は一塁側の上のカメラで追いかけます。内野ゴロから一塁へ送球されるケースなどがそうですよね。対角線で見られる三塁側からレフト側にかけて空席が目立っていたので、そこをお客さまがたくさん入ることで球場の雰囲気がより伝わると思い提案しました」

中村剛也選手が三塁ゴロを捌くシーン(写真は19年当時) ©︎SEIBU Lions

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