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「ファンと選手双方にメリットがある」元西武・髙木大成が提案した ”ホームを3塁側に”〜著書出版記念特別インタビュー第3回〜

PR部では「とにかく自分で数多く」

ファンサービス部に2年在籍したのち、08年からはPRを担当する部署へ異動。髙木が担当したのは、選手の談話取得や各メディアのライオンズ担当向けに対応するチーム付広報ではなく、「球場にいかに来ていただけるか」を目線に置いた”ライト層”に向けた事業広報であった。

代表的な業務はプレスリリースの作成。テレビや新聞だけでなく、雑誌など多種多様なメディアに向けてチームの話題を提供するための情報を作成する役割である。

ファンサービス部は、06年に着任した当時は新規の部署であったことから、全員が手探りで試行錯誤しながら創り上げていった。

一方PR担当では、長年積み重ねて確立されたやり方が世の中に存在する。まずはそれを習得するところから始まった。当初はA4の紙1枚を埋めることに苦労した。添削を受けると真っ赤になって返ってくる。

それでも、「とにかく自分でやって、数多く続けるように」という上司からの”千本ノック”にひたすら喰らいついていった。

「これまで文章をまともに書いたことがなかったので、最初は紙中真っ赤になって返ってきたのですが、それがすごくためになりました。ここでも良い上司に恵まれました。自らお手本を見せてくれる方だったんですよ。

『いかに記事にしてもらえるように書くか。伝えたいことを書けばいいっていうもんじゃないんだよ』とよく言われました。例えば新聞と雑誌ではターゲットが違いますよね。各媒体に合わせて書かないと掲載していただけないですから」

掲載希望のメディアをそれぞれ熟読し、研究することも怠らなかった。上司のアドバイスを吸収しながらアウトプットを継続した結果、「自信を持って仕事ができるようになりました」と語れるほどまでにマスターすることができたのだった。

PR担当を3年務めた次は、「一番きつかったです」と後に語る仕事が待っていた。

第4回へつづく

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