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いわきFC 大倉智代表「まちづくり・人づくりの一助に」地域との連携を深めた初年度の記録〜いわきFC 特別連載企画(第2回)〜

スポンサー獲得のため、大倉社長自らプレゼンで発信

プロサッカークラブとして選手・監督を固め新シーズン開幕へ間に合わせる一方、会社としても1期目が始まった。

まずはスポンサー集めから着手。大倉自らも地元企業を1社1社回り、動画を見せたりクラブのビジョンや夢などを発信し続けた。

ただ、東京の企業が震災を理由に縁もゆかりもなかった福島県に突然来たことは事実。地元からも反発はあったという。

「(15年に)物流倉庫を建てた際も突然東京の会社が来たいうことで、拒否反応があったそうです。初年度から勤めていた方々はそこで苦労されたことは聞いていました。実際、我々も最初『なんだこの人たちは』とか『詐欺師』って言われていたとも後から聞きましたね」

それでも地道に足を使い、地域の関係性などを直接自らの声で想いを伝え続けた。ネガティブな反応があれば伝手を辿って直接挨拶し、コミュニケーションを重ねるなど真摯に向き合った。

その中であることに気づいていく。

「最初はサッカーで復興を支援する・皆さんを元気にすると言っても地元の方々からしたら『あなたたちに言われる筋合いはないよ』と。そこに気づかずやっていたところがあって、半年ほどしたら”これは全然違うな”と思い。

確かに被災者でもない人たちがいきなり来て、『スポーツであなたたちを元気にします』なんておかしいなと思ったんですよ」

自身たちは被災者でないため、本当の意味の辛さを経験していない。それでも縁があっていわきに来て、サッカーを通じて復興から成長へ寄与するためゼロから創った。

当初は反発を受けるなど苦労もあったと語った(©︎IWAKI FC)

ここで発想の転換を図る。震災からの復興は当然のこと、そのために何に取り組んでるかをより具体的に伝えるようにした。

「スポーツで地域に元気を与えたい。それは当然ながら考えていることです。そのために例えば子ども向けのスポーツクラスを無償で始めたりなど、地域で課題の1つである健康にアプローチしていますと。

これらの活動が、”まちづくり・人づくりの一助になります”と言うように、活動内容や課題感をメインに少しずつ話をすることで共感が生まれていった。そんな実感はありましたね」

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