鈴木啓太が挑むコンディショニング改革「全てのアスリートを応援したい」

腸内細菌の“多様性”

さまざまな知見を得て研究を進める中で、アスリートの腸内環境にある特徴があることが分かった。「酪酸菌が多い」「腸内細菌の多様性が高い」この2点である。

酪酸菌とは、大腸のエネルギー源となる菌の1種で、免疫機能に関わるといわれている。
AuBの研究で、アスリートは一般の人の2倍酪酸菌を持っているという結果が出た。

また、もう1つの特徴である多様性とは、腸内細菌の種類を指す。多様性が低いアスリートはフィジカル的な課題が多い傾向にあることがこちらもAuBの研究結果で出た。
フィジカルへのアプローチの1つとして、腸内細菌の多様性を増やすことが課題解決につながるのではないかと考えている。

今後はジムとの連携も

鈴木は講演後の取材で「すべてはアスリート中心である」と述べた。トレーニング方法、休息などいろいろな形でアスリートを支える環境を整えたいという想いがある。今後、トレーニングの観点からジムと連携する構想を持っている。

「サプリメントを摂取してトレーニングする選手で効果が出る選手と出ない選手がいるのを見ています。腸内環境からアプローチすることで、トレーニングを効率よく進められるのでジムとの提携を考えています」

1月22日、AuBはプロ野球・読売巨人軍との業務提携を発表した。
寮や遠征先で各々の体調に合わせた食事や栄養の指導を行い、選手をサポートしていく。

サッカーに限らず、全てのアスリートを応援したいと語った鈴木。
腸内環境改善を通じたパフォーマンス向上を通じて新たな道を切り拓く。

(取材 / 文 白石怜平)

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