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第4回身体障害者野球交流大会「小笠原ミニ大」杯 軟式女子野球日本一チームの参戦と、ついに”本人登場”で過去最大の盛り上がりに

3月3日、市川市内で身体障害者野球交流大会が開催された。千葉・東京の身体障害者野球チームと地元千葉の女子野球チームが集結し、そしてあの大打者が激励に訪れた。

(写真 / 文:白石怜平)

2020年から4回目を迎える大会に

本大会は、市川市に拠点を置く身体障害者野球チーム「千葉ドリームスター」が主催し、2020年から行われている。

千葉県出身でプロ通算打率 .310・2120安打をマークし、名球会入りも果たしている大打者・小笠原道大さんが創設したチーム。

「夢を持って野球を楽しもう」という想いを込めて”ドリームスター”と命名し、11年から始動。小笠原さんは創設時からゼネラルマネージャー(GM)という肩書きで、チームの成長を見守ってきた。

千葉ドリームスターのGMを務める小笠原道大さん(昨年10月撮影)

そしてチームの活性化に欠かせない一人がGM”補佐”。その名は「小笠原ミニ大」さん(以下、ミニ大さん)。

浅井企画所属のモノマネ小道具芸人で、小笠原さんのモノマネを芸の1つに持つ。全国放送の野球番組でも披露し、野球好きの芸能人やファンが絶賛するクオリティの高さを持つ。

大会の名を冠した小笠原ミニ大さん

新型コロナウイルス禍に入り大会が全て中止となった20年、身体障害者野球を盛り上げたいと立ち上がった。同年11月に「小笠原ミニ大杯」と題して第1回が開催され、以降毎年継続して行われてきた。

小道具芸人らしく優勝カップは自ら制作。小笠原さんを模したものになっており、モノマネにとどまらない完成度の高さに参加者から感心が寄せられていた。

そして、この日は小笠原さん本人が登場。多忙の合間を縫い、試合の観戦とチームの激励に訪れた。

参加チームの方々からも「写真撮ってもらえますか」などとお願いされ列をつくるなど、会場中の人気を集めた。

小笠原道大GM(写真中央)も大会に駆け付けた

今回は軟式女子野球日本一のチームが初参加

今回参加したのは千葉ドリームスターに加え、身体障害者野球チームでは「東京ブルーサンダース」と「東京ジャイアンツ」、さらに千葉県の女子野球チーム「千葉マリンスターズ」が初参加した。

今回は初めて女子野球チームが参加した

東京ブルーサンダースは1997年創設で、身体障害者野球でも歴史と実績がある。

春と秋に行われる身体障害者野球の全国大会でも準優勝を何度も飾るなど、関東の名門チームである。身体障害者野球を題材にした著書「4アウト」(平山譲著)のモデルにもなっており、野球以外の競技でもパラリンピック代表選手を輩出している。

関東の名門・東京ブルーサンダース

東京ジャイアンツは2001年創設。体幹機能や下肢機能障害といった重度の障害や、身体と知的障害とあわせた知肢重複の障害のある選手が多く、メンバーのほとんどが未経験から野球を始めている。

野球が好きという想いや意欲が人一倍強い選手が集まっており、昨年秋の全国大会では立候補制の選抜チームに2人が参加。

ジャイアンツでコーチを務めており、その選抜チームの監督を務めた林啓介さん(ロッテ・阪神の元投手)とともにチームの結束力を高めた。ここでのプレーがきっかけで上京し、入団する選手もいるなど魅力は年々増している。

昨年秋の全国大会に出場した原壮大投手

そして今回初参加した千葉マリンスターズ。軟式女子野球チームで、高校生から社会人まで幅広い年代が所属している。

船橋市を拠点に活動しており、昨年には日本一を決める「第29回女子軟式野球ジャパンカップ王座決定戦」で日本体育大学に勝利し、日本一に輝いた。

ドリームスターとは同じ千葉県を拠点に置き、合同練習や試合を行っている縁から参戦オファーを出し、快諾を得たことで今回の参加が実現した。

女子野球日本一のチーム・千葉マリンスターズ

大会は”千葉ダービー”を制したマリンスターズが優勝に

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