【Dリーグ連載 第5回】CyberAgent Legitが６連勝で首位死守 次回は王者KADOKAWA DREAMSと直接対決
ダンスのプロ、Dリーグではラウンド10が行われ、CyberAgent Legit が5-1でLIFULL ALT-RHYTHMに勝利し、首位を守った。2位で追いかけてくる王者KADOKAWA DREAMSが、Legitより前に登場してスイープ勝利を飾っており、負けられない１戦だった。次回ラウンド11（4月3日）では、そのDREAMSと直接対決になる。（取材／記事：飯島智則、表紙写真はⒸD.LEAGUE24-25）
重力を操る宇宙空間
エースを担うリーダーTAKUMIが、宇宙船から出てくる動きからパフォーマンスが始まった。序盤は無重力の空間を思わせる左右の動きを見せ、一瞬、照明が消えた後からはテンポの速くなり、ブレイキン、シンクロのウエーブ、TAKUMIのエースパフォーマンスで会場を沸かせた。
5-1の勝利を飾り、今回のディレクションも担当したTAKUMIは「後半戦で期間が短いこともあって、個人的にはしんどいラウンドになってしまいましたが、みんなが輝き、総合力が光りました。そこが僕たちLegitの武器なので、その総合力を携えて、CS（チャンピオンシップ）で優勝を飾りたいと思います」と、安堵した表情を見せた。
勝利インタビューでTAKUMIは、今回のパフォーマンスについて説明した。
「今回の作品のテーマはASTROで、宇宙空間の中でのパフォーマンスでした。最初の音の部分で宇宙船に見立てたフォーメーションを組んだりとか、照明を隕石に見立てて、照明にぶつかってダンスが始まっていくという面も含めて、いいショーケースができたと思います」
シーズン終盤に入り、順位も意識する時期に入ってきた。各チームとも、優勝争い、そしてCS出場権を得る６位までの争い激しくなっている。
TAKUMIは言う。
「６連勝で首位を走らせていただいているので、このまま良い形でシーズンを終えられるように頑張りたいと思います。まずは次、KADOKAWAさんとの対決なので、いいショーケースを見せて勝ちたいと思います」
穏やかな表情、口調は変わらないが、明らかなライバル心が見えるコメントだった。ステージ上でも「CSで優勝」と目標を語ったところにも、TAKUMI、そしてチームの思いが表れている。
22-23、23-24と２期連続でレギュラーシーズンで優勝したが、CSではともにFINALでKADOKAWA DREAMSに敗れた。「王者」の称号は、DREAMSにつく。
今ラウンドのLegitは６thマッチでの登場だったが、４thマッチでは２位で追いかけてくるDREAMSが6-0のスイープ勝利を飾っていた。後半戦、そしてCSへ向けたDREAMSの勢い、そして２年続いた悔しさが、いやでも蘇ってくるだろう。
◆Legitの対DREAMS結果
【22-23】R10 〇4-2 DREAMS
CS FINAL ●4-7 DREAMS
【23-24】R12 〇4-2 DREAMS
CS FINAL ●5-6 DREAMS
TAKUMIの言葉に対し、同じ場にいたDREAMSのHINATA.Mは静かにうなずき、「よろしくお願いします」と頭を下げた。
次回の直接対決は、シーズン、そしてCSの行方を大きく左右する大一番になるだろう。
◆今シーズンのLegit戦績と、DREAMS（KD）順位
【R1＝4位（KD10位）】〇5-1 List::X
【R2＝2位（KD12位）】〇5-1 KOSÉ 8ROCKS
【R3＝5位（KD9位）】●0-6 SEPTENI RAPTURES
【R4＝6位（KD2位）】△3-3 Valuence INFINITIES
【R5＝5位（KD1位）】〇4-2 avex ROYALBRATS
【R6＝3位（KD1位）】〇6-0 Medical Conciege I‘moon
【R7＝2位（KD1位）】〇4-2 DYM MESSENGERS
【R8＝1位（KD2位）】〇4-2 dip BATTLES
【R9＝1位（KD2位）】〇5-1 SEGA SAMMY LUX
【R10＝1位（KD2位）】〇5-1 LIFULL ALT-RHYTHM
【順位】
❶CyberAgent Legit
❷KADOKAWA DREAMS
❸SEPTENI RAPTURES
❹Valuence INFINITIES
❺KOSÉ 8ROCKS
❻Medical Conciege I‘moon
❼avex ROYALBRATS
❽dip BATTLES
❾LIFULL ALT-RHYTHM
❿DYM MESSENGERS
⓫SEGA SAMMY LUX
⓬List::X
⓭Benefit one MONOLIZ
⓮FULLCAST RAISERZ
◆飯島智則（いいじま・とものり）2025年からフリーのスポーツライター、大学教員の二刀流で活動を始めた。1993年に日刊スポーツ新聞社に入社し、主にプロ野球担当として横浜（現DeNA）巨人などを担当。2003年からは松井秀喜選手と共に渡米して大リーグを、帰国後は球界再編後の制度改革などを取材した。近年はDリーグに力を入れている。
著書「松井秀喜 メジャーにかがやく55番」「イップスは治る！」「横浜大洋ホエールズ マリンブルーの記憶」「メンタルに起因する運動障害 イップスの乗り越え方」（企画構成）。ベースボールマガジンでコラム「魂の野球活字学」を連載中。
