岸本隆一×鵤誠司 初トークで語ったお互いの印象とシューズへのこだわり「Alpen TOKYO×アンダーアーマー バスケットボールイベント」
真剣勝負前に抱いていたお互いの印象は?
そして2人の間で欠かせないのは上述の通り、Bリーグのチャンピオンシップファイナルで頂点を争ったこと。マッチアップ前の印象を2人に聞いた。
岸本:「相手の弱点を的確に突いて来るチーム、鵤選手もそれを実践する選手なので、やられたなというのが一番の印象でした」
鵤:「岸本選手はチームの中心で要注意でした。(琉球の)メンバーが厳しい状況だった中でも、ずっと引っ張っていた存在だったので、そこを僕らが如何にマークするかがポイントでした。最後の最後まで琉球さんの意地・プライドというのを見せつけられましたね」
鵤はこのチャンピオンシップでは「日本生命ファイナル賞」を受賞。全6試合に出場し、平均10.0得点3.0アシストを記録し、宇都宮をチャンピオンへ導く原動力となった。
MCのケチャップから紹介されると再び大きな拍手が沸き起こる。ファイナルでは力を出し切れたかを問われると「はい。最後の試合はとてもいい形で行けたと思います」と納得した表情で答えた。
会場でもファイナルを観戦した方がいるか伺うと、何人も手が上がった。中に入り切れず立ち見で聴き入っていたファンも鵤の応援タオルを掲げるなど多くのブレックスファンが参加していた。
話題となった「イカルガチャレンジ」
続いて、今回鵤がゲストということでこの話題がクローズアップされた。
昨年Bリーグ公式サイト上で「バスケ界 勝手に流行語大賞 2021」と題されたコーナーで年間2位になった”イカルガチャレンジ”。
これは、鵤がゴール下からノーステップのチェストパスを放ち、逆サイドのゴール下まで飛ばし得点のアシストをした仰天プレーである。現役Bリーガーもこれを見て同じように挑戦したことから名付けられた。実際に多くの選手が試みたものの、なかなか成功しなかったという。
すごいプレーですねと問われた鵤は謙遜しながら「元々、人より(パスが)飛ぶなとは思っていましたが、スペースが空いていましたし”届く”って感覚があったのでやりましたね」と答えた。
イベント前に直接このプレーについても話したという岸本は、「練習してできるものではないですね」と語り、「天性のものだと思います」と続けた。
ここでチェストパス講座が開講、ボールを持ちながら解説した。
岸本は「通常は反動を使いながらパスを出すのですが、彼はそれがないんですよ。この状態(ボールを持った状態)から投げるので。それが一番すごいことです」と説明。
鵤は岸本の分析を受け、「反動を使わなくても球は飛ぶので、生まれた時から投げれていました」と天性の技術であることを認めた。
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