「次はブレイブサンダースさんだね」。ベイスターズから転身した営業マンが”川崎のシンボル”に向けて取り組んだこととは?

17年末、ベイスターズからブレイブサンダースに

板橋さんは2007年に中途で株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)に入社。2014年に横浜DeNAベイスターズへ出向した。

2017年12月に東芝からブレイブサンダースを承継することが決定したタイミングで、元沢伸夫氏(代表取締役社長)・藤掛直人氏(事業戦略マーケティング部部長)らとともに参画した。

DeNAは2011年12月に横浜ベイスターズを取得しプロ野球界に参入。その後、独自の企画やビジネス戦略などを展開し、横浜スタジアムを常時満員にさせるほどの人気球団へ押し上げた。

ブレイブサンダース参入当初は、ベイスターズで培ったノウハウを活用した。

「1年目はベイスターズでやって成功したことを愚直にやっていこうと。そういうのも求められてアサインいただいたと思っていましたので、やってみてバスケに合うことや川崎の街の特性を見極めていったのが1年目でした」

ベイスターズでは、”勝敗を問わずお越しいただける”ことを最も大切にしている。ブレイブサンダースにおいても、その考えを基に『アリーナに来たからには楽しんでいただけるおもてなしの準備』を根幹に施策を打っていった。

「オリジナルビールをつくりましたし、ベイスターズで最も人気なのは『YOKOHAMA STAR☆NIGHT』。ユニフォームを着る文化を植え付けるところからファンの皆さんに非日常的空間を味わっていただこうと。なので挨拶代わりと言わんばかりにDeNAに運営が移行した初年度の開幕戦でユニフォームを全員に配布するというイベントを実施しました」

ベイスターズで好評だったオリジナルビール販売(写真上)とユニフォーム配布(写真下、2020-21年デザイン)を応用した

前述で出たバスケならではのチューニング。それを最も表すことができたのは演出だったという。

「横浜スタジアムでも花火やドローンを飛ばしたり、音楽などの演出にこだわっていました。バスケは屋内スポーツなので音の反響も良いですし、暗転ができるので光の演出が入ると言う強みがありますので、ファンとの一体感がすごく生まれやすいです。音と光の演出はまさにバスケにチューニングしていった点ですね」

光の演出も組み合わせ、ファンとの一体感を生み出している

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