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「1年目から勝負しに行ってほしい」大引啓次氏 プロ野球OBクラブのイベントに登場 坂口智隆選手との絆とルーキーへの金言

10年間共にプレーした同級生・坂口選手の引退を労う

続いて今シーズンのプロ野球について。2022年開幕からの1シーズンを振り返る。

このお題の終盤には今シーズン限りで引退した選手についても話題に挙がった。所属したヤクルトでは、内川聖一選手、坂口智隆選手、嶋基宏選手が今シーズン限りで引退することになった。

特に坂口・嶋の両選手は同じ1984年生まれの同級生。まず嶋選手については、2011年の東日本大震災が発生した当時に楽天で選手会長を務めていたことから、その姿勢に刺激を受けていたという。

「持って生まれたリーダーシップを持っていますよね。球団の選手会長という立場で、大震災があった時も先頭を切って復興活動に努めてくれた。プレイヤーとしてもですが、人間的にも非常に素晴らしい同学年の選手だと思います」

そして、坂口選手。オリックスで、1・2番コンビとして猛牛打線を牽引した時期もあるなど、6年間共に戦った。大引氏がヤクルトに移籍して2年目の16年、坂口選手もヤクルトに入団し再び同じユニフォームを着てプレーした特別な存在である。

「坂口は特にね…僕がルーキーの頃から一緒に野球やっていましたから。彼がオリックスで自由契約になった時も『ヤクルトで一緒にやろう!』って連絡したこともありましたし、今回の引退はすごい感慨深いものがありました」

長く同じユニフォームを着た坂口選手とのやりとりを語る

坂口選手からは、引退発表する2日前に電話で連絡をもらったという。そのやりとりも明かしてくれた。

「引退するか、他球団でのプレーを模索するかの2択に迫られていて、まぁ悩んでいましたね。ただなんでしょう、僕も1人の”坂口ファン”としてどっちも正解だなと。どっちを選んでもカッコいいなと思いました。

ボロボロになって野球を続ける姿も、ここで潔く辞める姿も両方カッコいいしどっちも正解だよと、その決断を尊重するということを伝えました。ここまで立派だったと思います」

悩みに悩んで決断した坂口選手の引退。3年前にも同じくユニフォームを脱ぐ決断をした大引氏も当時の姿と照らし合わせた。

「僕は泥だらけになるまでやらなかったし、引退試合もしなかった。坂口も言っていたのですが、他球団でやれても1年〜2年。仮にベンチを温めたり1・2軍を行き来するのも辛いですし、新しい環境で馴染むまでの気苦労もあるだろうなと聞いたときにすごく気持ちが分かりましたよ」

もし続けたらどんな姿になっているか。先のイメージも大きな判断材料になっていた。最後は「後日慰労会してあげないといけないですね」と笑顔で語りこの話題を締めた。

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