• HOME
  • 記事一覧
  • 野球
  • 「1年目から勝負しに行ってほしい」大引啓次氏 プロ野球OBクラブのイベントに登場 坂口智隆選手との絆とルーキーへの金言

「1年目から勝負しに行ってほしい」大引啓次氏 プロ野球OBクラブのイベントに登場 坂口智隆選手との絆とルーキーへの金言

昨年から大学院に入学し、野球部でも指導に

会場には現役時代の活躍を知る40人のファンが集まった。7年前の優勝もよく知るスワローズファンを中心に、ファイターズそしてバファローズファンの姿も見られた。

18時半に会はスタート。冒頭はOBクラブの公式YouTubeチャンネルでもMCを務め、この日の進行役を務める半田あい氏が登壇した。開会の挨拶をした後に大引氏が紹介され、登場すると大きな拍手に包まれた。

軽やかな足取りで登場すると爽やかな笑顔を見せた。この日の参加者は半数以上が女性ファン。現役時代から変わらない甘いマスクで早速魅了した。

爽やかな笑顔で参加したファンを虜にした(写真左はMCの半田あい氏)

最初の話題は現在の活動について。引退後の20年に日本ハムの特別研修コーチに就任した。自身の希望でテキサス・レンジャーズへ留学し、日米を行き来しながら育成システムなどを学ぶ予定だった。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、留学を中止して日本に帰国。その後は当時より「来年4月には日本の大学院に通いたいと思っています」と語っていた通り、昨年4月より日本体育大学の大学院に入学した。

現在修士2年生の大引氏は、コーチング学を専攻し指導者に必要なスキルなどを学んでいるという。入学した昨年は緊急事態宣言中などと、現在よりも制限があった時期だった。

「授業は教授から指導を受けるよりも、学生同士でディスカッションを行う機会が多いです。ただ、コロナ禍のオンライン授業だったので、特にディスカッションするときなど、最初は遠慮しがちで目配せもなかなか難しかったですよ(笑)」

入学とほぼ同時に、同大学の硬式野球部コーチに就任し指導者としてのキャリアもスタートした。大学院で学んだことをグラウンドでアウトプットするという好循環をつくりだしていた。

「引退をしてからもユニフォームを着て指導の現場に入らせてもらっています。本当に感謝しています」と充実感にあふれる表情を見せた。

目標の1つである指導者デビューを昨年果たし、大学生を教えている

大引氏の指導する日体大には、20日のドラフトで日本ハムから1位指名を受けた矢澤宏太選手が在籍している。タイムリーなことにちょうどこの日、日本ハムが1位指名を公表した日であった。それもあり、矢澤選手との関わりについても話題になった。

「矢澤選手に関しては、1年半ほど一緒に居させてもらっていますね。ただ、ポテンシャルが高いので、アドバイスし過ぎたりせずのびのびとやってほしいのもあって、あまりこちらから指導する事はなかったですね」

と謙遜しながらも、古巣からの指名公表に嬉しい様子が見られた。

現在大学生を指導している大引氏。自身が大学生だった時と現在で何か違うことがあるかを問われるとこう答えた。

「今の時代は情報量が多く、調べればすぐ出てくるので選手たちは知識も非常に豊富です。僕らが学生の時はそんなことなかったですから。ただ、良い結果に向く選手もいれば逆に頭でっかちになってしまう選手もいるのは事実です。

なので、情報を取捨選択できる選手が上手く成長していく印象があります。今の時代は恵まれてると思うかもしれないですが、それが必ずしもプラスになっているかと言ったら違うのかなと思います」

次ページ:10年間共にプレーした同級生・坂口選手の引退を労う

関連記事一覧