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ミズノ×田中将大投手による夢の企画「マー君ラボ」初開催!中学3年生に”伝授”した技術の数々「下半身と上半身で”反対を向く”」

ブルペンではマンツーマンで技術指導

続いてはブルペンに入っての投球指導。2人ずつ約20分間、3コマに分けて個別指導が行われた。

田中投手は最初はじっくりと後ろからブルペンで投球する様子を観察。5分ほど経つと自ら選手たちに会話を始めていった。

最初は選手の投球、球筋を確認した

「『今どんな課題を持っているの?』って聞くことで会話に繋がりますし、その選手によって考えていることも違うので、各々に合わせたアドバイスができればいいと思っていました」

投球時に着地した足の踏み出す位置が手前だった投手には、

「足を投げる方向にもっと前に踏み出してみよう。押されるような感覚で地面を蹴りながら前に(身体が)出るイメージで」と助言した。

これまで投げていた時よりもさらに前に踏み出すと、吸い込まれるようにストライクゾーンへとボールが行った。

「ほら、踏み出しているところ全然違うよ今。さっき”前に”って言った時はここだったけど、(身体が)出ていくのを意識しただけでも今はここ(従来より前の位置)だからね」と変化を感じてもらうように伝え、大きく頷いていた。

選手たちも田中投手へ直接疑問をぶつけた

選手も田中投手からその場で話を聞ける貴重な機会。自身の投球フォームの課題などについて積極的に質問した。

「キャッチボールを見ていると、テークバックが遅くて、投球の準備ができていないように見えるのね。足を踏み出すときに腕が出てきていなくてリズムが合ってないように感じるから、腕を畳んだ状態でイメージしてみて」

などと助言。直後に修正すると、前と同じくキャッチャーのミットから快音が響き渡った。ここで補足したのは、

「あくまでも”こういう風に投げないといけない”ではなくて、修正するための自分の練習方法の一つだから。『腕が畳めないな』とか、『タイミングが合わないな』という時に身体の近くに(振り出す腕が)あったほうが入りやすいから、今後意識するポイントとしてやってみたらいいよ」

と、選手たちの一つの引き出しになるようなアドバイスであった。相手は中学生ということで、専門用語などは分かりつつある年代。田中投手も教えるにおいて、

「そのカテゴリに合わせた伝え方があるので、できるだけ難しくならないようにも考えていました」

と語っており、身振りも交えながらより伝わる方法を工夫していたという。

自身も身振りを交えてフォームの指導をした

ここではミズノの持つテクノロジーを活用しての指導も行われた。ブルペンで捕手を座らせてからの投球ではミズノの「MA-Q」を使用した。

「MA-Q」はミズノが開発した製品で、専用センサーを内蔵した硬式球。投げたボールの回転数や回転軸・速度などを計測することができる。

プルペンの横にタブレットを設置し、田中投手も投球の都度MA-Qでの数値(回転数や回転軸)をチェック。その数値を参考にフォーム指導をした。

数値をチェックしながらも指導を行った

中には、アドバイスにより100rpm(rpm=1分間の回転数)ほど回転数が上がった選手もいるなど、数値を基にした指導はとても効果的だった。

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