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日本プロ野球OBクラブ ファン交流企画を開催「川相昌弘・中根仁とオンライン野球観戦しよう!」

ブレイク直前の岡本和真選手が見せた姿勢

イベントは川相さんと中根さんのフリートークで進行し、お互いの現役時代や指導者時代のエピソードを披露。

中継では巨人の4番・岡本和真選手が打席に立つと藤生さんから川相さんに「岡本選手はどうだったんですか?」と質問が飛んだ。

川相さんは06年の引退後は07年から10年まで中日ドラゴンズで、11年から18年までは巨人でコーチ・2軍監督を務めた。

岡本選手は智弁学園(奈良)から14年ドラフト1位で巨人に入団。川相さんとは18年まで同じユニフォームを着ていた。

接点は多くなかったという川相さんは、17年秋季キャンプ時でのエピソードについて話してくれた。

「彼は入団して1年目の終盤に1軍に上がって、僕はヘッドコーチとして見ていました。

その後、私が3軍監督になってからは岡本選手は2軍だったので接点は少ないのですが唯一あったのが2017年の秋季キャンプ。

当時1軍で守備コーチだった井端(弘和)コーチが侍ジャパンに行くので僕が代わりに担当したんです」

岡本選手は1年目の15年、優勝争い真っ只中の9月に1軍昇格し17試合に出場。しかしその後は伸び悩み、以降2年間はそれぞれ3試合、15試合の出場に終わっていた。

球団は将来の4番として育てるため、このキャンプでは打撃だけではなく守備も徹底的に鍛えさせた。

世界記録を持つなどバントのイメージが強い川相さんだが、ゴールデングラブ賞を6度獲得した守備の名手である。

「レギュラーを獲るには守備力を上げないといけない。打撃をよくするために守備で足腰を鍛えて、その下半身を打撃に活かそうということで取り組ませたんですよ」

17年のキャンプ時の話を披露する川相昌弘さん

川相さんは、その時の守備に対する意識から岡本選手への可能性を感じていたという。

「内野陣を担当する中で彼が一番喰らい付いてきました。あまりに喰らい付いてくるし、僕も『将来の巨人の主力にしないといけない』と思ったので、他の選手の練習が終わってからさらに1時間、守備をマンツーマンでやりました。

周囲は『やるのかやらないのか』って中途半端な評価だったけど、僕はキャンプのあの姿勢を見たら『ブレイクするんじゃないかな』って期待はしていました」

猛練習の甲斐もあり、翌18年は阿部慎之助選手(現:巨人2軍監督)との熾烈なレギュラー争いに勝ち開幕から6番・一塁でスタメンに定着。

6月からは4番を務め、史上最年少(22歳3か月)で打率3割・30本塁打・100打点の快挙を成し遂げた。昨年も4番として31本塁打・94打点をマークし、リーグ優勝に貢献した。

「そこ(レギュラー定着)から今年3年目になりますけども、頑張ってやってくれているので(17年の秋季キャンプは)無駄ではなかったなと思っています」

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