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パラローイング代表候補から陸上へ。山岸英樹のパラリンピック挑戦「スポーツの楽しさ、障がい者への理解度を高めるきっかけに」

未経験で強化指定基準タイムに迫る

19年2月3日、東京・品川の日本財団パラアリーナで行われた同プロジェクトの体力測定に参加した。そこで総合評価Aの結果をマークした。

希望競技を3つ選択できるため、自転車・陸上(投てき)・ボートを選んだ。自転車は前年12月のプロジェクトで熱心に誘われたこと、投てきは野球の動作に近いことが理由だった。

残り1つ、なぜボートを選んだか。ボートは通常2000mのタイムを競う競技で、ここでは「ローイングエルゴメーター」というボートのトレーニングマシンを使った。強化指定選手の500m平均は1分45秒。

山岸がローイングエルゴメーターで500mのラップを計測したところ、表示されたタイムは1分40秒台。未経験ながら強化指定選手の平均タイムに迫る数字を叩き出した。

この日はボートの協会関係者や視覚障がいの強化指定選手が練習を休んで2名来ていた。計測を見た瞬間、囲まれた。

「肢体障がいの有望株を探していた。今から始めても間に合うからぜひ来てほしい」

3種目の中で日本代表になる可能性が最も高い競技を考え、最終的にボートを選択。ここから野球との”二刀流”という新たな競技人生の幕が開けた。

競技の両立のためタフなトレーニングを続けている。

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