サンロッカーズ渋谷 ベンドラメ礼生 一流選手への道筋と思考「常に昨日よりも今日成長できるように」

「一人一人がリーダーとしてチームを引っ張ってほしい」

2年目以降はさらに出場試合数を増やし、3年目の2018−19シーズンには初の全試合かつスターターでの出場とチームの軸を担う選手へと成長していった。20年には天皇杯優勝に導き、チームにタイトルをもたらした。

「プレータイムが増えたので自分の中でも”やらなけれいけない”という気持ちが増していきました。自分のシュートで試合が決まったり、負けにも勝ちにもさせるという大事な場面でボールを持つ回数が増えてきたので、そういった中で責任感とかそういった部分が強くなっていったと思います」

以降現在まで全試合出場を続け、チームの主力として活躍。2019-20からはチームのキャプテンに任命された。

今季も務め4シーズン目となるが、ベンドラメ選手は自身は「みんなプロですから、リーダーがたくさん出てくるようなチームにしたいなと思っています。自分がキャプテンだからと言う意識はないんです」

全員がリーダーの意識を持つことで、より良いチームになると考えている。
(©SUNROCKERS SHIBUYA)

ベンドラメ選手は従来のキャプテンの概念にあるような”先頭に立ってチームを引っ張っていく”ものではなく、”全員がリーダー”とそれぞれ自覚を持って取り組むという考えであった。それにはこんな意図があった。

「プロ選手は自分の1つのプレーで来年の職が決まるシビアな世界でやっていてます。僕も生活をかけて日々の練習では常に”昨日よりも今日成長できるように”と今日の練習に取り組む気持ちを持って臨んでいます。

自分をコントロールできない選手は試合に出れないです。そういった選手だけが試合に出るべきだと思っています。もちろんみんなをリスペクトしているので、『一人一人がリーダーとなってチームを引っ張ってほしい』という想いをチームメートには伝えるようにしています」

そして、ベンドラメ選手はSR渋谷での活躍にとどまらず、日本を代表する選手へと駆け上がっていった。

(つづく)

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