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「やりたいバスケを全員が理解し、表現できる環境がある」サンロッカーズ渋谷 ベンドラメ礼生 フランチャイズプレーヤーとして語る創り上げられた文化

10月に開幕したBリーグ2022−23シーズン。

サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)の中軸を担うのはベンドラメ礼生(れお)。2016年に前身の日立サンロッカーズ東京に入団してからチーム一筋7年目、キャプテンも4シーズン連続で務めることになった。

前回は、SR渋谷入団から主軸へと成長していった過程をお送りした。

本編では、日本を代表する選手となり臨んだ昨年の東京五輪から今シーズンに向けて伺うとともに、フランチャイズプレーヤーだからこそ分かるSR渋谷のバスケについて語ってもらった。

>前編はこちら

(取材協力 / 写真提供:サンロッカーズ渋谷、文:白石怜平)

東京五輪に選出されるも「不完全燃焼でした」

ベンドラメ選手はSR渋谷の中心であるとともに、日本を代表する選手へと実力を伸ばしていく。

18年には「第18回アジア競技大会」 男子日本代表、19年2月には「FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区2次予選 (Window6) 」とそれぞれに選出。

そして、昨年行われた東京五輪でも日の丸を背負ってプレーした。トップレベルの選手たちによる激しい代表争いを勝ち抜いての選出だった。

「日本代表は五輪に限らず常に目標に置いてプレーしています。ここでもすごいプレッシャーのある中で練習していましたし、明日誰が落選するか分からない状態でやっていたので、選ばれた時はほんと嬉しかったです」

母国で開催された五輪、ベンドラメ選手はSR渋谷で培ったバスケを武器にアピールをした。

「僕はいつも通りのバスケットをするように心がけました。サンロッカーズでは、ディフェンスにプライドを持ってやっていたので、代表に入ってもそこは人一倍頑張りましたし、力は発揮できたのではないかと思います」

日の丸を背負い、五輪にも出場した(©SUNROCKERS SHIBUYA)

ただ、ここでは高い壁を感じた。出場選手は八村塁や渡邊雄太、馬場雄大といった海外組もメンバーに名を連ねており、国内トップ選手だけでなく世界で戦う選手で構成されていた。

結果、ベンドラメ選手は大会での出場は2試合プレータイムも2分弱に終わった。

「不完全燃焼でしたね、正直コートに立ったことも覚えていないです」

ベンチで出番を待ちながらも、各国を代表する選手のプレーを間近で見ることができた。これも大きな収穫かつ、シーズンに向けて切り替えられる要因にもなったという。

「コートレベルで世界トップレベルの選手のプレーを見ることができたのは、今後の成長に繋がると僕の中で落とし込めているので、良い経験だったと思います」

不完全燃焼の想いを晴らすべく、そしてSR渋谷を優勝に導くべく迎えた昨シーズン。五輪の激闘から休む間もなく迎えた。

ただ、ベンドラメ選手にとっては

「バスケがしたい・試合がしたいと言う気持ちが強かったので、久々にフルで試合に出ることができて楽しいというのが強かったです」

と語っており、何よりコートを駆け回ることが何よりの幸せだった。

チームとしても序盤首位争いし、最後までチャンピオンシップ(CS)出場を争った。しかし、大黒柱であるライアン・ケリーが椎間板ヘルニアによる離脱で、1試合出場に終わったことなども影響し、惜しくもCSには届かなかった。

五輪を経て「バスケができる楽しみ」を感じたという。(©SUNROCKERS SHIBUYA)

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