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【新連載】戦場への帰還 ~不屈の精神と長き闘いの記憶~ 元中日・吉見一起 トミージョン手術「怪我の知識を頭に入れて、興味を持つべき」

「その怪我に対しての知識と興味を持つ」経験から伝えたいこと

それでも18年に20試合登板と125.2イニングを投げ5勝をマークするなど、右腕を振り続けた。しかし、19年・20年といずれも5試合の登板に終わると同年に現役引退を表明した。

チームの中の立ち位置を考え、そしてかねてから指導者になる目標を置いていたこともあり、その道へ進むための決断だった。

「活躍し続けて現役を終えることがベストかもしれないですが、嬉しいこともあれば辛いことなど、たくさん経験できたので野球人生としては本当によかったと思っています」

現在は多岐に亘り活躍している(今年8月のOBクラブ主催「〜Memory Collection〜」にて)

現在は、野球解説者やYouTubeチャンネル「吉見一起 コントロールチャンネル」で自らの経験を発信している。加えて古巣のトヨタ自動車硬式野球部でテクニカルアドバイザー、そして今年5月には侍ジャパンU-12の投手コーチに就任し指導者としての道も歩んでいる。

そこで、自身がずっと苦しんできたことについても惜しみなく伝えたいと考えている。

「トミー・ジョン手術の時にも感じましたが、その怪我に対しての知識を頭に入れて、どういったことをする必要があるか興味を持っておくべきと思いました。今はそれを言える立場なので、怪我をして焦っている選手がいたら、そこは我慢しないといけないことなどは身をもって伝えられます」

今、子どもたちや社会人と今後のプロ野球界を担う世代を指導している。吉見の経験や言葉が、その選手たちの未来を明るく照らしていく。

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