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兵庫ブレイバーズ 柏木寿志「常にNPB入りを意識した」”3度目の正直”で目指す今シーズンの新たなる挑戦

10月20日に行われるプロ野球ドラフト会議。プロの世界を夢見る野球人たちにとって人生の分岐点を迎える日。

今シーズン、兵庫ブレイバーズでプレーし3年目のシーズンを終えた柏木寿志(かずゆき)選手もその一人。

高校時代からNPBに入ることを目標にプレーを続け、昨年もテレビ番組で特集されるなど大きく注目を集めたが、惜しくも指名漏れとなった。

全2回の第2回は、悔しさを胸に臨んだ今シーズンを振り返る。

>>前編はこちら

(取材協力 / 写真提供:兵庫ブレイバーズ、取材 / 文:白石怜平 ※以降敬称略)

再挑戦の3年目、挑戦した新たな取り組み

昨年、叶わなかったNPB入り。指名されなかった時の心境を察しながらも尋ねてみた。

「あの時はもうやり切ったというか、『ここまでやってダメならもっと自分のレベルを上げなければいけない』と真摯に受け止められる自分がいました。もちろん悔しかったですが、すぐに”次頑張ろう”という気持ちになりました」

2022年は”3度目の正直”を成し遂げるための1年として迎えた。打撃面については大きく数字を伸ばしたが、特に打率は決して満足などしていなかった。

「打撃は自分で課題と思っていましたので、克服するためにスイングの本数を増やす・練習量を増やそうと思いました。1日2000スイング以上を心掛け、回数を振るようにしていました。テーピングとかも巻いて続けましたね」

3年目の今季、すぐに気持ちを切り替えて臨んだ

今シーズンは45試合で打率.267と微増ではあるが、40試合の時点で.288をマークするなど、努力の成果は徐々にだが表れつつあった。

また、3年目で新たに取り組んだのが二塁手への挑戦だった。ここまで触れられてこなかったが、柏木は守備には自信を持ってプレーをしてきた。本職の遊撃ではフットワークを活かした動きと冒頭で述べた強肩でチームのピンチを幾度となく救ってきた。

そんな中挑戦した二塁のポジション。どんなきっかけがあったのか。

「今年の後半戦ぐらいからずっとセカンドで出るようになりました。独立リーグ選抜の時など、1つのポジションだと同じくアピールしないといけない選手もいるので途中で交代しないといけません。

そうなると自分としては、アピールする機会も減ってしまいます。なので複数守れた方が試合に出続けられる可能性も上がるので、よりアピールの場を増やすために挑戦することにしました」

今季は新たに二塁手に挑戦した

一見して”動きが逆になるだけ”と考える方もいるかもしれない。ただ、その動きをマスターするためには身体も頭も使い、時間も必要となる。柏木も当初は戸惑いながらも一つ一つ吸収していった。

「ショートでしたら今までずっと守っているので、無意識に動けていたのですが、セカンドだと守ったことがないので考えながら動かないとないといけないですね。すごく試合中に考える部分が増えました。ポジショニングであったりカットに入る場所など、野球をもっと深く知れたと思います」

次ページ:来る10月20日、3度目の念願成就へ

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