メットライフドームエリア改修工事トピックス②お馴染み〝横長〟Lビジョンの解体に膨らむ、大型ビジョンへの期待
なかなかお目にかかれない〝工程〟だった。
メットライフドームのセンターバックスリーン後方にそびえ立つ横長のLビジョン。その全体を覆うように作業用の足場がセッティングされ、全ての液晶の取り外し工事が今、行われている。これから約1カ月をかけ、縦6.5メートル、横49.1メートル、約320平方メートルの大型Lビジョンは姿を消すことになる。センターから左右に広がるその形こそ、メットライフドームの広大な雰囲気を作り出す一つの象徴と言えたが、来季からはそのビジョンの姿が変わり、さまざまな映像や演出で新たなエンターテインメントを生み出す。
今解体中のビジョンについて、少し歴史を振り返っていきたい。
1979年、西武ライオンズ球場グランドオープン時は全液晶画面ではなく、1番~9番までそれぞれの選手が縦長で長方形の四角い表示板の中に映し出されていた。〝黄金時代〟と呼ばれた年代に数多くの優勝に導いた選手たちは、常にその中に名を光らせていたのだ。大きな変化が訪れたのは2008年。
この年から画面全体が液晶となり、その愛称も「Lビジョン」に決まった。奪三振、ホームラン時は派手な演出をすることも可能になり、試合に華を添えるようになった。今季までの12年間にわたり、引退試合やメットライフドームでコンサートを行ってきたアーティスト等の表情をより鮮明に映し出し、訪れたファンの笑顔を作ってきた歴史がある。
2021年3月のグランドオープンに向けてライオンズファンが見慣れたその様相は大きく変わる。往年のファンにとっては〝スタジアムの変化〟が感慨深いと思うが、来年は新しいLビジョンと球場内に設置されたデジタルサイネージが連動した映像演出なども計画されており、球場中の雰囲気がこれまでとがらっと変わる。ライオンズをより鮮明に映し出し、ファンとチームを繋ぐ大きなツールがそこに現れることに期待したい。
◆西武ライオンズ広報部員より
「ライオンズファンの皆さんもLビジョンを見て、びっくりしたり、喜んだり、様々な思い出があると思います。その様相は大きく変わりますが、埼玉西武ライオンズをより鮮明に映し出し、ファンの皆さまとチームの距離をグッと縮めてくれるだろう新しいビジョンにぜひご期待ください!」
(写真は球団提供)