千葉ドリームスター 宮内隆行 トークショーで語る多様性の野球大会と人との絆

千葉ドリームスター 宮内隆行 トークショーで語る多様性の野球大会と人との絆

身体障害者野球「千葉ドリームスター」の宮内隆行選手は2日、「WarmBlue 2021 アスリート座談会」にゲスト登壇した。

WarmBlue 2021は、特定非営利活動法人日本ダイバーシティ・スポーツ協会と埼玉県吉川市が共催しており、世界自閉症啓発デーや発達障がい啓発週間に向けたイベントとして行われている。今回の座談会はその一環で開催された。

宮内選手は、チームメートの山岸英樹選手と参加。会には中原恵人(しげと)吉川市長も登場し、市や協会にゆかりのある7名のアスリートとオンラインで交流した。

千葉ドリームスターでプレーする宮内選手

トークでは障害者スポーツにおける情報や人のネットワークについて、山岸選手と共に答えた。宮内選手は、一昨年に開催された多様性の野球大会「Future Dream Cup」に参加した時の話を披露した。

2019年11月2日・3日に開催された同大会。実は10月下旬に襲った台風21号の影響でグラウンドが水没し、当時開催が危ぶまれていた。中止の意見も出るなか、協会のSNSを見た方々から「復旧作業を手伝いたい」といった声が続々と挙がり開催することができた。

「一昨年に吉川市を大会で訪問しました。その時にグラウンドを整備して2日間プレーさせていただき、吉川市には本当に温かく迎えていただきました」と当時の感謝を今でも忘れない。

写真の説明はありません。
大会1週間前にグラウンドが水没。開催が危ぶまれていた(FutureDreamCup公式Facebookより)

また、宮内選手は防災士の資格を持っている。その立場から、障害者野球や人との繋がりについて語った。

「防災士には『自助・共助・協働』の3原則があるのですが、実は障害者野球とリンクするところがあります。『自助』では片手で捕って投げるというように、自身の限られた可動域でプレーしなければいけません。『共助』は、打者代走のようにお互いの障害を補い合う。『協働』は、プレー中の連携。グラウンドの外でも、学校訪問や今回の座談会などを通じてみんなで高め合っていくことも当てはまりますね」

防災士の資格を持っており、その観点からも話した。

上述の「Future Dream Cup」とは、年齢や性別・障害の有無といった全ての壁を取り払った野球大会である。スポーツと多様性という話題になった際は、どうすれば多様性の社会が実現できるかを意見を問われた。同大会の参加した時に、市民の方に声をかけられたエピソードを交えて答えた。

「大会中、通りかかった方に『何やってるの?』と聞かれたんですね。それで多様性の野球大会ですと話したら驚いていて。もし、市民の方も知っていたら観客も増えて輪が広がったかもしれません。ノーマライゼーション(※)がより浸透していくのではないでしょうか」

(※)障害を持つ者と持たない者とが平等に生活する社会を実現させる考え方。

大会には中原市長が毎回参加し、積極的に盛り上げている。宮内選手は行政が協力していただくことに改めて感謝の気持ちを表すとともに、「各自治体で盛り上げていただければもっと輪が広がると思います」と更なる期待を寄せた。

(SPORTSCORE編集部)

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