サッカー元日本代表 鈴木啓太 引退を決断した真相と”水を運ぶ男”の歩む道 〜連載企画最終回〜
現在はアスリートの腸内細菌で検体数世界トップの会社に
現在はアスリートの腸内細菌研究に特化したバイオベンチャー「AuB株式会社」の代表に加え、サッカー解説やYouTubeチャンネルでの発信など多岐に渡り活躍している。
AuB社の創設に向けては、現役中の15年に動き出していた。
かねてから「アスリートの腸内環境は特有かもしれないので、調べたら面白いのではないか」と感じていた。
「人間で一番大事なのは腸」という母からの教えや前章で挙げたアテネ五輪アジア最終予選での経験、そしてサッカー生活を通じて醸成されていった仮説だった。
15年10月に会社を設立し、16年1月から代表を務める。当初からアスリートの便を採取し、現在は33競技750名以上で検体数は1,700という世界トップのデータ保有数を誇る。
今は、サプリメントの「AuB BASE」やプロテインの「AuB MAKE」として商品化の実現や、自身が在籍した浦和レッズを始めスポーツチームとの提携を広げるなど、企業としての成長を続けている。
「スポーツ界やスポーツ産業における課題を感じていたので、チャレンジしたいと現役の頃から考えていました。まさかベンチャービジネスをやるとは思っていなかったですけどね(笑)」