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サッカー元日本代表 鈴木啓太氏「腸内環境はパフォーマンスに影響を与える」新ビフィズス菌が担う意識改革

スポーツ界に伝えていきたいこと

今後、「AuB−001」をさまざまな形で活用していく構想を持っている。

商品化や特許ビジネスを具現化するべく、現在は安全面の検証と並行しながら企業や研究機関などのパートナーを増やすべく動いている。

鈴木氏はアスリートのコンディショニングを行う上で、まだ”腸”にフォーカスが当たっていないことが課題と考えている。

「腸内環境が与える影響に対してアスリートの方々の意識を向けたいです。我々がAuB-001を発見したことで、『腸内環境がコンディショニングやパフォーマンスに大きく影響している』ということについて理解を深めていただければと思っています」

「AuB-001」を通じて腸内環境の大切さをさらに伝えていきたいと語った

鈴木氏は幼少時から母に「人間で一番大事なのは腸」と教えられてきた。

そこから常に腸内環境のコンディショニングを徹底し、現役時代の海外遠征時には緑茶と梅干を必ず持参していた。

2004年のアテネ五輪・サッカーアジア予選で行ったドバイの遠征では、多くの選手が下痢の症状に見舞われる中でその影響を全く受けなかった。それは日頃から腸内環境を整えていたからに他ならなかった。

自身の経験からも、腸から体のコンディショニングを行う必要性を誰よりも理解している。だからこそ伝える使命感を抱いている。

「AuB-001が与えるものは、もしかしたらまだ一部なのかもしれません。我々が研究を進めることで明らかにしていきたいです。そして、もっと『腸内環境がコンディションと密接に関係している』ということをスポーツ界に伝えていかなければなりません」

新たな支援への取り組み

AuB社は「AuB-001」を含め、新たな腸内細菌の発見から得た利益の一部を、提供してくれたアスリートが所属する競技団体に寄付するという、新たなスポーツ支援の形をつくろうとしている。

検体取得に協力してくれた方たちへのサポートもさる事ながら、それぞれの育ってきたバックグラウンドにも還元したいという想いから生まれた構想である。

「”教育”も非常に大きな意味を持っており、情報格差があってはならないと思います。『次世代のアスリートに何か貢献できる事はないか』というのも今後さらに突き詰めていきたい。それがスポーツ界の発展にもつながると思っていますし、大きな使命だと考えています」

AuB社が創業以来、年月をかけて追い求めた”アスリート特有の腸内細菌”。

この最初の一歩である「AuB−001」が未来のスポーツ界を動かす歯車として、今動き出そうとしている。

(取材 / 文:白石怜平)

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