
「自分にしかできないプレーを」木田晴斗が示す圧倒的な突破力 試合を勝ち切る“プロセスへの回帰”と勝負強さの真髄
4月25日、スピアーズえどりくフィールドで行われたNTTジャパンラグビー リーグワン第16節。クボタスピアーズ船橋・東京ベイは三重ホンダヒートと対戦し、54-21で勝利を収めた。
スピアーズにとっての聖地・えどりくでは29連勝。オレンジアーミーの大きな声援を受け、その期待に応えて見せた。
WTBで先発出場した木田晴斗は、この日も貴重なトライを決める。
後半37分にバーナード・フォーリーから外でボールを受けると一気に加速。そのままインゴールへと決め、この時点で47-21とさらにリードを広げた。
「クイックのチャンスがあって、相手を見た時にスペースが空いているなと思ったので。もらってから仕掛けられました」

終わってみれば大差であったが、前半25分までリードは3点・後半27分の時点では30-21と差を縮められていた。
フラン・ルディケHCも試合後に「80分間通してハードワーク、我慢が必要な試合でした」と語った通り、三重Hも攻守にわたる粘りがあった。
木田は試合全体を振り返り、「ラグビーは80分の勝負なので、うまくいかない時間帯は必ずあると思います。その中で、自分たちの役割に戻れるかどうかがチーム力だと思います」と冷静に語っていた。
この試合で発揮されたチーム力。序盤からの流れを修正したスピアーズは終盤に猛攻を仕掛け、後半だけで6トライを決めた。もう一度引き締めてリズムを戻せた要因についてこう述べた。
「とにかく自分たちのプロセスにしっかり戻ったことです。焦ることなく自分たちのやるべきことに戻れたのが大きかったです。ハードにキャリーして、そしてブレイクダウンの細部にも全員でこだわりました」

試合全体の状況を見て瞬時に判断しながら、確実に仕留める。その一連の判断と実行こそが、木田の持ち味である得点力を支えている。
スピアーズはリーグ一番乗りでプレーオフトーナメント進出を決めた。ただ、リーグ3位ながら首位の埼玉パナソニックワイルドナイツとは勝ち点差は4。1位通過の可能性もあるとともに、プレーオフという厳しい戦いも控えている。
木田は先を見据え、「自分にしかできないプレーもある」と、今後に向けて力強く語った。
「対戦するチームは全てわずかな隙を突く力を持っていますので、毎試合緊張感を持って臨んでます。Xファクターと言いますか、チームを勢いづけるプレーをしたいです。
素早いランやハイボールキャッチなどいった自分らしいプレーを“ここぞ”という場面で、勝負強さを出していきたいと思っています」

今季の平均ゲインは8.4を誇り、自身の発言を裏付けるデータがある。それは、スピアーズの攻撃はフィジカルだけでなくスピードも兼ね備えている証である。
木田の持つ勝負強さ、そして“自分にしかできないプレー”は勝利を引き寄せる重要なピースとして、その存在感を確固たるものにしている。
(写真 / 文:白石怜平)
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