• HOME
  • 記事一覧
  • ラグビー
  • ブラックラムズ東京・山本嶺二郎 プレーオフトーナメントへと導いた“80分戦えるロック”の進化

ブラックラムズ東京・山本嶺二郎 プレーオフトーナメントへと導いた“80分戦えるロック”の進化

5月10日、秩父宮ラグビー場で行われたNTTジャパンラグビー リーグワン第18節。リコーブラックラムズ東京は東京サントリーサンゴリアスに22-39で敗れた。

レギュラーシーズン最終節は、23日に行われるプレーオフトーナメントで戦う両者がぶつかり合った。

リーグ屈指の攻撃力を誇るサンゴリアス相手に苦しい展開を強いられながらも、80分間身体を張り続けた一人がLO山本嶺二郎。前半27分には追撃のトライを決めた。

相手ゴール前付近でのラインアウト、モールは押し切れなかったがそこから山本が突き抜けて見せた。自ら決めた得点については、TJ・ペレナラに感謝を述べた。

「TJ はいつもああいった場面で仕掛けてくれるので、自分はボールをもらえるようにTJ に声をかけました。あれはTJのおかげです」

前半のトライで相手を追い上げた

トップ6のLOで唯一とも言える日本人選手である山本は、レギュラーシーズンは14試合に出場。チームのリーグワン初プレーオフトーナメント進出に大きく貢献した。

シーズンを通じて自身が成長できたと実感したポイントは以下の点だったと述べる。

「特にフィジカル面が昨年に比べて強くなったと感じています。ボールキャリーにおいて安定して、小さいゲインも決められるようになってきました」

今回対戦したサンゴリアスは、今季の開幕戦の相手であり最終節の相手でもあった。この2試合を振り返る中でも、その成長を垣間見ることができた。

「前回の負けと今回の負けは全然違うなと感じていました。前回はフィジカルの部分で全然持ち味を出せなくて、最初からいいところを全く出せなかった。

でも、今回はそのフィジカルの部分でパフォーマンスを発揮できた場面があったので、ポジティブに捉えられる要素はありました。もちろんもっとできた部分、反省することもたくさんあります」

フィジカルが成長できた点の一つと語った(写真は第13節)

また、フィジカル以外にフィットネス面でも変化を感じられたと語る。開幕前に指揮官からある”指示”が出ていたと明かしてくれた。

「シーズン始まる前にタンバイ(・マットソンHC)から『80 分間やり切りなさい』という話をもらっていて、そのマインドセットでずっとやってきました」

最初はきつかったとも語ったが、「徐々に80 分走り切ることに慣れてきました」と語る。プレータイムは1000分を超え、今シーズンは1試合平均73.6分と指揮官の期待に応えてみせた。

ブラックラムズはシーズン5位でフィニッシュし、リーグワンとなってから初のプレーオフトーナメント進出を果たした。そして上述の通り23日には再戦を控える。

文字通り負けられない戦いに向けて、山本は一層気を引き締めた。

「僕は特にラインアウトで常に引っ張る役目を担っていますが、『一貫性を持とう』と常に言っています。

試合によってテンポが崩れたりするところもあったので、そこでもっと一貫性を持ったプレーをしていくことで、フォワードからさらに前に出せるんじゃないかと考えているので、もっと突き詰めていきたいなと考えています」

山本がラインアウトを引っ張ってきた(写真は第11節)

タンバイHCから授けられたその言葉を胸に、山本はシーズンを走り抜いてきた。

フィジカル、フィットネスそしてラインアウトの統率力。リーグワン屈指の強豪相手にも真正面からぶつかり続けた24歳は、確かにブラックラムズを牽引する存在へと成長している。

初のプレーオフトーナメントその先へ進むために、ブラックラムズの“和製LO”は再び身体を張る。

(取材 / 文:白石怜平)

【関連記事】
「常に高い基準をキープする」ブラックラムズ東京・中楠一期が体現する“勝利へ導く司令塔”の価値

クラブ通算100キャップ達成の松橋周平 チーム躍進の源は“ミスター・ブラックラムズ”のリーダーシップ

「セットピースを安定させる。それがフォワードの役割」ブラックラムズ東京 大西将史が築いた勝利の土台

関連記事一覧