オランダ勢がワン・ツーで光る。日本は宇田が3位に。横浜パラトライアスロンは東京パラに向けた布石に

オランダ勢がワン・ツーで光る。日本は宇田が3位に。横浜パラトライアスロンは東京パラに向けた布石に

5月15日、ITU世界トライアスロンシリーズ横浜大会が開幕した。
2013年より行われている横浜パラトライアスロンは、コロナ禍による中止で2019年5月より2年ぶりの開催。約100日後、8月24日に開会式を迎える東京パラリンピック開催に向け、徹底した新型コロナウイルスの感染拡大防止対策のなかで開催された。

優勝したイエッツェ・プラット(オランダPTVI)のランパート 写真・秋冨哲生

選手は競技終了後に全員PCR検査を実施。報道陣も各媒体1名のみ入場が許可され、レース後の取材も全てオンラインで行われた。横浜山下公園の会場の内・外、沿道での観戦を禁止し、スタッフの厳重な監視・誘導により密にならないよう努めた。

オランダのヘールト・スキパーのバイクパート 写真・秋冨哲生

男子PTWC(車いす)は、怪物イェツェ・プラット(NED)が全クラスのトップ55分16秒(スイム9分55秒、バイク29分2秒、ラン11分14秒)で優勝。2位のヘールト・スキパー(NED)が58秒15と、オランダ勢がワン・ツーを独占、高いパフォーマンスを見せつけた。

オンラインで子どもインタビュアーと交流 

スキパーは、レース後の夕方、弊誌パラフォトの企画「子どもインタビュアー」の要請でイベントにオンラインで登壇、子どもたちと交流した。

記者となった子どもたちからもレースについて質問があり、「水泳の部分で難しかった」と答え、楽しみながらも冷静に振り返った。

木村潤平(PTWC1・社会福祉法人ひまわり福祉会)1時間3分34秒で5位。写真・秋冨哲生

また、日本人では木村潤平(社会福祉法人 ひまわり福祉会)が1時間3分34秒で5位。東京パラリンピックが延期となったこの1年間、「基礎に立ち返ってフィジカルの部分を鍛え直した」と語り、慣れ親しんだ横浜の地から再スタートを切った。

宇田「いいパフォーマンスだった」

男子PTS4では、アレクシ・アンカンカン(FRA)が57分55で優勝。日本人1位は右腕欠損の宇田秀生(NTT東日本・NTT西日本)が01:02:22で3位に入った。

「スイムでは遅れたものの、ランとバイクで挽回。特にランでは最後までいいタイムで粘れたので(合宿で)やってきたことは出せた」と語り「今日はいいパフォーマンスでした」と振り返った。

5月15日(土)、宇田秀生(NTT東日本・西日本)は男子でフランス、イギリスの選手に続く3位。写真・秋冨哲生

また、今夏の東京パラリンピックに向けたコロナ対策として行われた外部との接触を断つ”バブル方式”での影響や制限について問われると、「先月(4月)の廿日市(アジア大会)で慣れている。食事を満足にとれないが、運動量とのバランスで計画を立てれば普段通りのパフォーマンスが出せるから大丈夫」と自信を見せた。

女子PTS4で谷が2位、PTS5とコンバインドでは5位に

女子PTS4では、日本人の谷真海(サントリーホールディングス)が奮闘し、1時間15分33でPTS4で2位に。ただ、東京パラリンピックでは障害の度合いがより重いPTS5とコンバインドになるため、公式記録上は5位となった。
レース後のオンライン会見に応じた谷は「最後はスピード勝負で勝てなかったのが悔しい」と滲ませた。

谷真海(PTS4・サントリー)陸上出身の谷。切り札はランパート 写真・秋冨哲生

ただ、東京パラリンピックに向けてバイクを重点的に強化して臨んでいた谷は、「今日は自分の中では粘れた。これまでバイクで順位を落としてしまうことがあったので、差を開かれずに済んだ」と手応えを見せた。

今後について、代表内定に向けランキングも上がっている可能性に言及しながら「引き続きバイクを強化していきたい。そこから(得意の)ランで勝負できるようにしたい」と語った。

(執筆取材・白石怜平 写真取材・秋冨哲生 校正・佐々木延江)※本記事は5月16日に「Paraohoto」で公開されたものです

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