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「第6回ライオンズカップ」開催 埼玉西武ライオンズと車椅子ソフトボールの縁そして「埼玉A.S.ライオンズ」戦いの記録

2年ぶり開催「第6回ライオンズカップ」

21年11月27日〜28日、埼玉県の大宮第二公園多目的広場で「第6回ライオンズカップ 車椅子ソフトボール大会」が開催された。

本大会は上述の通り15年から行われており、西武がプロ野球球団として初主催及び関東圏初の大会として始まった。

球団はさらなる野球競技の振興、車椅子ソフトボールの競技発展及び普及活動などを目的に、現在も運営のサポートを行っている。

19年以来、2年ぶりの開催となった本大会は全国から8チームが集結。2日間にかけて4チームずつ2グループに分かれてのリーグ戦・各グループ上位2チームずつの決勝トーナメント形式で開催された。

埼玉A.S.ライオンズの選手たち(筆者撮影)

【グループA】
北海道 Brave Fighters
埼玉A.S.ライオンズ
横浜ガルス
関西unbalance

【グループB】
Glitters(茨城・東京)
CRONY(大阪)
茨城アストロプラネッツ
北九州シルバーウイングス

車椅子ソフトボールにも独自のルールがあり、ここでは代表的な数例を紹介する。

守備面において野球や健常者でのソフトボールでは9人で行うが、車椅子ソフトボールでは10人で試合をする。1人、SF(ショートフィールダー)という選手が就き、投手・捕手の定位置以外のフェアゾーンならどこを守ってもいい。ただし、クラスQの選手が不在の場合は9人で行う。

守備は10人で行う(画像はイメージ:筆者撮影)

一方、攻撃面では全打席1ボール1ストライクから開始し、2ストライク後のファールはカウントそのままではなくアウトとなる。

また、試合は7イニング制で競技専用の車椅子を用いてプレーする。車椅子で動くため芝生ではなく、コンクリートの広場が主な試合会場となる。

埼玉A.S.ライオンズは3位入賞

地元開催となった埼玉A.S.ライオンズは初戦に関西unbalanceと対戦。3-1と勝利でスタートを切った。2戦目は横浜ガルス相手に5-13と敗れるも、3戦目の北海道 Brave Fighters戦は9-2で勝利。

初日は1日で3試合行うタイトなスケジュールながら、2勝1敗でAグループリーグ2位通過。準決勝へと進出した。

2日目の準決勝の相手はBグループ1位通過の茨城アストロプラネッツ。2試合連続2桁得点と、勢いのあるアストロプラネッツの打線がここでも爆発し、5−12で敗戦。3位決定戦へと回ることに。

3位決定戦では前日敗れた横浜ガルスと再度対戦した。前日8点差で敗れたがここでは悔しさをぶつけるかのような試合に。1点を争う互角な勝負を繰り広げながら8−7でリベンジを果たし、大会3位に入賞した。

野島選手(写真左)のプレーを一橋選手(同右)が称える(筆者撮影)

一橋投手はエースとして18番を背負い、全試合先発とフル回転。大会後は

「決勝に上がれなくて残念ですけども何とか3位に入賞できたので良かったです。みんなでプレーするのは久々だったので、声の連携については序盤課題がありました。それでも2日間通す中で、いいプレーが徐々にできてきたのが収穫でした。来年こそは王座奪還を目指します」

と2日間を振り返り、力強く宣言した。

野島選手も大会後、久々にプレーできた喜びをこう語った。

「みんな実力が上がってきていますし、ソフトボールとしての面白さが増してきたと思います。久しぶりにプレーして楽しかったです。ずっと個人競技をやっていたので、団体競技はまた違った楽しみがあります。

自分のチームだけでなく他のチームも大勢いますし、これだけ障害を持つ選手が一堂に集まることはないので刺激になる。これからも長く・楽しく続けたいのと、ぜひ多くの方に体験してもらいたいです」と語った。

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