「野球は外でするもんや!」元阪急ブレーブス 福本豊さん かつての”世界の盗塁王”の想いと身体障害者野球のルーツ
「いろんな人にこの野球を見てほしい」”世界の福本”の願い
81年に神戸コスモスが誕生以降、関西を中心にその輪は全国へと広がっていった。冒頭の通り競技人口は1000人に届こうとしている。
「最初はなかなかグラウンドを借りるのも大変やったでしょうし、それでも継続していって少しずつ認知度が広がっていったんだと思います。毎年レベルも上がってきて、立ち上げ当初から見ていて、みんな上手くなりましたよ。一緒にやってきて本当に良かったなと思います」
福本さんや岩崎さんたちの想いが、今も脈々と受け継がれている。コロナ禍であっても、各チーム・選手が状況に合わせて活動を続け、そして日本身体障害者野球連盟の懸命な努力もあり21年・22年と全国大会を開催することができた。
福本さんも、選手からかけられた言葉が心に響いたという。
「まさにみなさんの努力の賜物ですよ。身体障害者野球の大会や試合がある。そこに自分が出て野球ができる。だから頑張れる。選手たちから『野球ができるから、頑張れるんですよ』って言ってもらった時は心がグッときましたよ」
連盟に加盟するチームもまだまだ増えている。福本さんも連盟の名誉理事長として活動を見守っており、大会の際には会場に足を運び選手へエールを贈る。今後、身体障害者野球発展に向けて想いを語った。
「僕はいろんな人にこの野球を見てほしいって絶対思いますね。今年は世界大会もあるので、とにかく見に来てほしい。それだけです」
9月にバンテリンドームナゴヤで行われる、「第5回 世界身体障害者野球大会」。昨年末には日本代表選手も発表された。
1月29日には結団式が野球伝来の地である愛媛県松山市で行われる。今年は”もうひとつのWBC”からも決して目を離すことはできない。
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