千葉ドリームスター 「第23回全日本身体障害者野球選手権大会」初出場。発足10年で手にした夢舞台への記録(前編)

「まっさらなマウンドで投げるのが憧れなんです」

かねてそう語っていた篠原の想いも知るチームメートもバックアップ。中䑓陵大主将も先攻を選び、小笠原一彦監督もこれまでの結果を評価し自信を持って送り込んだ。

先発の篠原。まっさらなマウンドで好投を見せた

篠原は期待に違わぬ投球を見せる。憧れの”まっさらな”マウンドで持ち味の低めへの投球が冴え、初回を3者凡退に。攻撃陣もその裏から猛攻を見せ1イニング10得点を挙げるなど大きく援護。

2回以降もジャイアンツ打線に1本の安打も許さない投球で試合を引き締める。その後も点を加え3回で11-0。規定によりコールドとなった。

篠原は無安打無得点の堂々たる投球で大会MVPに輝くとともに、ドリームスターも10周年の節目に関東甲信越大会を制覇。秋の選手権大会出場権を勝ち取った。

篠原は「チームの代表として先発に指名いただき、全ての方に感謝するマウンドでした。今後も身体障害者野球発展のために活動を続けます」と語り、次を見据えていた。

そして寒さが本格しつつあった11月、ドリームスターはついに但馬の地へと足を踏み入れた。

つづく

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