身体障がい者野球チーム「千葉ドリームスター」の成り立ち(前編)

チームの役割を明確に

―代表についてお伺いします。チームの代表というのはどんな役割ですか?

笹川 窓口に立って他のチームや外部の方とのやりとりをします。
チームの中をまとめるのは監督・コーチ、グラウンドではキャプテンと極力分担させています。

―チームの役割を明確にさせていますね。

笹川 1人が全部やってしまうと、その人が崩れた場合チーム全体が崩れてしまうので極力1人で抱えないようにしています。
グラウンドを確保するのも関係者の地元でいいので、そこを強化していきたいですね。

外部とのやりとりの他に練習でもノックを打つなどサポートをしている

身体障がいの重い選手を置き去りにはしない

―選手資格はあるのですか?

笹川 身体障がい者手帳を所持する‘肢体’不自由の選手と、療育手帳を所持する選手はチームで3名まで登録可能です。
富田スコアラーのように身体障がい者でも、内部障がい者は選手登録出来ません。あと視覚・聴覚・言語障がい者も。

―千葉ドリームスターに療育手帳所持者の選手は在籍しているのですか?

笹川 現在は身体障がい者のみです。何人か練習に参加したことはあるのですが、定着しませんね。今のところ療育手帳所持者の募集を強化することもないです。
療育(手帳所持者)の選手はルール上3名までは試合に出場することを認められていますが、普通に動ける療育の選手を試合に出して、障がいが重い身体(障がい者)の選手を試合に出さないというのは違うかなと。

登録人数が現在23名。身体障がい者の選手が9名を割らない限り、身体の選手でやっていこうと思っています。
完全に個人的な考えになりますが、障がいの重い彼らを置き去りにするつもりはありません。

後編へ続く

(取材 / 文:白石怜平)

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