身体障がい者野球チーム「千葉ドリームスター」の成り立ち(前編)

監督やコーチも熱心に声掛け

―監督やコーチはどうやって集めたのですか?

笹川 監督は、連盟登録前の2013年からなんとか1人ほしいと思っていたので、力を入れて誘いました。コーチは現在2名、二人とも息子が障がいを持っている学生の父親です。

―選手だけではなく監督・コーチも誘っていたんですね。

笹川 選手兼監督は難しいというのを他のチームからも聞いていましたので監督専任としてオファーしました。たまたま名字が「小笠原」監督なんですけれども(笑)

その後に土屋来夢選手の父である土屋純一コーチも入ってくれて、練習メニューを立てたり、練習試合を組んでくれています。
そしてもう1人の船山豊和コーチも普段から大きな声で選手達を叱咤したり、時には相談役になっています。

試合で采配を振るう小笠原一彦監督

―選手やコーチの他にスタッフなどはいらっしゃいますか?

笹川 スタッフは、スコアラーとして入っていただいている富田寅蔵さんがいます。彼は内部障害(※)を持っていて、自身で連盟に問い合わせて登録できないことを確認したのですが、それでも何か手伝わせてほしいということでチームに入団してくれました。

それだったら何かお願いしようと考えていたら、彼から「スコアを書きます」と言ってくれました。来た試合は必ずスコアを記録してくれています。監督やコーチとも密に連絡を取り合っていて、「この選手を出したほうがいい」と助言もしてくれています。

あとは、ご縁があって今年5月からGM補佐として就任しましたモノマネ芸人の小笠原ミニ大さん。練習に来た時に補佐が発信するSNSは注目度が高いです。

(※)内部障害とは、心臓、呼吸、消化など内部機能に関する障害のこと。障害者野球の選手登録は現状できないルールになっている。

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