日本プロ野球OBクラブ新企画 “Baseball Pedia”に迫る「〜考え抜く。それが答えになる〜」

日本プロ野球OBクラブ新企画 “Baseball Pedia”に迫る「〜考え抜く。それが答えになる〜」

日本プロ野球OBクラブ(以下、プロ野球OBクラブ)は新企画「守りの名手セノンPresents『BaseBall Pedia』」を開始した。

かつてプロ野球で活躍した元選手やコーチの面々が登場し、実演を交えて解説するコーナーである。プロ野球OBクラブ公式Youtubeチャンネルにて、11月30日から配信が行われている。

発足から26年、”野球に恩返し”を合言葉に

プロ野球OBクラブは1994年に発足した公益社団法人である。野球教室や交流イベントなどを全国で開催し、”野球に恩返し”を合言葉に野球の普及啓発活動を行っている。

会員は元プロ野球選手のみならず、審判やウグイス嬢などNPBの活動に関わったことのある方々で構成され、現在約1,300名が所属。

主なOB会のメンバーは長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督や王貞治・現福岡ソフトバンクホークス会長といった、時代を担ってきたスター選手たちが名を連ねる。

2020年は、新型コロナウイルスの影響で3月以降予定されていたイベントは中止となったが、7月と9月にオンラインイベントを開催し、徐々に活動を再開している。

今回は既存のイベントに加え、「守りの名手セノンPresents『BaseBall Pedia』」(以下、BaseBall Pedia)が新たに始めた。Youtube限定企画はプロ野球OBクラブとしては初の試みである。

自分だけの感覚を見つけるサポートに

コンセプトは「〜考え抜く。それが答えになる〜」。

選手にはそれぞれ考え方が異なるのと同様に、技術指導も100人100様の考え方がある。プロ野球で活躍してきたOBたちは多くの引き出しを持つ。

BaseBall Pediaを見た方が、これらの理論を基に自ら考え、技術向上の1つのきっかけにしてほしいという想いが込められている。

この企画は元近鉄・横浜(現:DeNA)で活躍し、いてまえ打線・マシンガン打線の両方を担った中根仁氏と、同じく近鉄・横浜でプレーした吉田好太氏の2人で発案した。

企画を発案した中根仁氏(写真右。左は川崎憲次郎氏)

中根氏は本企画についてこう話した。

「最近はどんなスポーツでも動画として様々な角度から見れるようになりました。野球においては全国に多くのプロ野球OBがおられます。そのOB達の技術を動画の参考書として配信することで、子どもから大人まで、少しでもお役に立ちたいと考えました」

また、中根氏と共に発案したプロ野球OBクラブの吉田好太氏はコンセプトを説明する。

「BaseBall Pediaで配信するのは、講師陣の皆様のたゆまぬ努力の結果たどり着いた1つの答えです。同じ型はありませんが唯一共通するのは『考え抜かれていること』です。この配信をきっかけに自分だけの感覚を見つけるお手伝いができればと思っております」

配信は毎週5本行い、12月はピッチング・キャッチャー・バント・トレーニング・バッティングの順に公開されており、毎月テーマと講師を変えながら更新する。

講師は元プロ野球選手及びコーチの豪華OB陣

コンテンツ内容は、「バッティング」「ピッチング」「キャッチャー」「バント」「トレーニング」の5項目に分かれ、それぞれ元プロ野球選手及びコーチが1人ずつ出演する。各章5分から10分の構成になっている。

12月は以下の5名が務めた。

バッティングでは、石毛宏典氏(元西武・ダイエー)が担当。

動画では、軸足の使い方からバットの出し方・変化球の打ち方などを各章で解説。フライボール革命といった今流行している理論にも触れながら説明し、通算1833安打の経験を伝授する。

打撃解説をする石毛宏典氏

ピッチング編は川崎憲次郎氏(元ヤクルト・中日)。

ゲストで野球少年に登場いただき、指導を行いながら説明する。最初はボールの握りから始まり、自身も長年故障に苦しんだ経験を活かして肩や肘に負担をかけない体の使い方を伝えている。

キャッチャー編では大石友好氏(元西武・中日)が登場。

25年もの間、NPBでコーチを務めた経験を元に捕手の基本を実演。下半身の使い方や早くスローイングに切り替えるための動作、キャッチングの際のポイントが簡潔にまとめられた内容になっている。

バント編は川相昌弘氏(元巨人・中日)が務める。

バントの世界記録(533)を持つバントの奥義を公開。成功率を高めるために相手の各守備位置を踏まえた考え方、各シチュエーションごとで打球を転がすポイント、打席での構え方を解説する。

最後のトレーニング編は立花龍司氏。

コンディショニングコーチとして、野茂英雄投手や吉井理人投手らの信頼が厚い同氏は体幹や股関節、下半身のトレーニングメニューを各章で用意。スライド資料を用いて野球のどの動作に活かるものかを解説しながら実践する。

トレーニング部門で登場する立花龍司氏

今後は全国のOB会員の皆様に出演してほしい

現在も講師を変えながら定期配信を継続している。

1月は講師としても登場している中根氏はプロ野球OBクラブのWeb統括リーダーを務めている。これからどんなコンテンツにしていきたいか想いを語った。

「OB達の考え方は、1,000人居たら1,000通りの考え方があります。私も聞きたいと思いますし、物凄く勉強になると思います。

今後は全国のOB会員の皆様に出演して頂き、野球選手やファンの方へ、自分の技術を伝えていって欲しいです。そうなったら、物凄い野球の旬な動画の参考書が永遠に続いて行くと思います」

今後も、多くのOB陣が自身努力で培ってきた理論を惜しみなく披露する。立場問わず野球に携わる方達にとって、技術向上や新たな引き出しを増やす一助になるよう、OBクラブはこれからも発信していく。

1月、2月の講師陣(※敬称略)

【1月】

打撃:中根仁 投手:野村弘樹 捕手:市川和正 コンディショニング:立花龍司 走塁:鈴木尚広

【2月】

投手:井川慶 捕手:谷繁元信 守備:井端弘和

その他、小中学生を対象に大石滋昭、青島健太×井川慶の対談企画が予定されている。

(取材 / 文:白石怜平)

※本記事は21年1月25日に「Spportunity」にて掲載されたものです。

野球カテゴリの最新記事