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鈴木啓太が明かした「アスリートと一般人の腸内環境に違いがある」検体取得に奔走した日々から発表に至るまで〜連載インタビュー第2回〜

アスリートに適切なフィードバックをするため、初年度はアスリートの検体を集めることが中心に。

「1年目はとにかく集めて解析してみるという段階でした。フィードバックに関しては、2年目からになるのですがその間は出てきたデータについて仮説を立てる段階でしたね」

また、検体採取と並行して大学との共同研究を開始。インキュベーション(起業家の育成や、新しいビジネスを支援する施設)内に研究設備を設け、腸内環境の解析も行っていた。

16年4月に外部委託でジョインし、17年4月にAuB社の取締役に就任した冨士川凛太郎氏が中心になって動いた。

「研究に関しては、冨士川が教授などと連携して進めています。僕ももちろん教授と会話することはありますけが、主に『なぜこういう研究をしたいか』といったビジョンを話しています」

1年目は鈴木を中心に1人1人と会い、アスリートの検体を集めることに集中した結果、300人分の検体が集まった。

17年からジョインし、現在取締役の冨士川凛太郎氏

2期目にはアスリートへのフィードバックを開始

2期目の17年から、いよいよアスリートへのフィードバックを開始することになる。ここでは、腸内環境を数値化し、その時点で発表されている文献などと照らし合わせてコンディションとの関連性等について説明をしていた。

「今はデータ出しのフェーズまでは委託していますが、当時は自分たちでラボ(研究設備)を持って腸内細菌の解析を全てやっていました。そこで整理をしつつアスリートのデータが集まり始め、フィードバックまでできたのが17年でした」

この年から大学との共同研究を本格的に開始する。9月から至学館大学(愛知県)と「食と腸内環境」をテーマに開始し、以降は大学に加え大手企業などとパートナーを増やしていくことになる。

研究テーマも、鈴木の経験が活きたものになっている。サッカー選手として築いてきたアスリート目線に立ち、「体重コントロール」や「筋力」、「メンタル」という選手の課題をメインにテーマを設定した。

1年目に得た検体をさらに増やすとともに、研究にもさらに力を入れた17年。それは翌年への弾みとなっていった。

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