
新チーム名は『東京サンロッカーズ』東京を代表するカルチャー創出を見据えた新時代への覚悟
B.LEAGUE PREMIER (Bプレミア)開幕に向けて、大きな転換期を迎えた。
5月7日、サンロッカーズ渋谷は都内で「BRAND NEW STAGE 発表会」を開催。
クラブ名を「TOKYO SUNROCKERS(東京サンロッカーズ)」へ変更し、ロゴ・チームカラー・ブランドメッセージを刷新するリブランディングを発表した。
Bリーグ開幕から10年、青山学院記念館をホームに渋谷と共に歴史を築いた日本最古のバスケットボールクラブは、新たなステージへと踏み出す。
(取材 / 文:白石怜平)
チーム名やロゴも一新。“東京を代表するカルチャー”へ
今回最も大きな変化となったのがクラブ名の刷新。2016年から親しまれてきた「サンロッカーズ渋谷」は、「東京サンロッカーズ」へとなることが発表された。
株式会社サンロッカーズの神田康範社長は、その背景について「東京を代表するカルチャーになりたい」と語った。
Bプレミア開幕と共にホームアリーナが「TOYOTA ARENA TOKYO」へと移転する。これに伴ってホームタウンが江東区になるなど環境が大きく変わる中、クラブの存在意義そのものを見直したという。
10年間渋谷で築いてきたカルチャーや、青山学院記念館で積み重ねてきた歴史を継承した上で、“東京全体”へと価値を広げていく考えを明かした。

クラブが新たなステージへ進むにあたり、ミッションやビジョンそしてブランドステートメントが再定義された。
神田社長はこの策定プロセスについて「選手・ファン・社員・グループみんなと議論を重ね、“何を残し、何を変えていくべきか”を1年半かけて皆さんの声を拾って整理してきました」と振り返る。
演出チームそしてセガサミーグループをも巻き込みながら多角的な議論を重ねる中で、“サンロッカーズとして大切にすべき価値”が見つめ直された。
最初に示された新ミッションは「心揺さぶる体験を届け続ける(We move people)」。
その結果、従来の「心揺さぶるバスケットボール」という考え方は、「心揺さぶる体験」へと進化した。
神田社長は「バスケットボールの競技そのものだけでなく、試合演出のエンターテインメント・ファンとの一体感・カルチャー・応援文化。これらすべてを『体験』と捉え、人々の心を動かして日々を豊かにしていきたい想いです」と、スポーツの枠を超えた存在意義を熱く語った。
新たなビジョンとして掲げられたのが、ビジョンとして掲げられたのは、「人々を魅了する東京のカルチャーへ(Defining Tokyo Culture)」。
1つのプロスポーツチームにとどまらず、スポーツとカルチャーを横断しながら、新しい東京の価値を創り出していく存在を目指す。神田社長はビジョンに込めた熱き言葉を口にする。
「東京に来たらサンロッカーズの試合を見に行きたいねと思ってもらえるような、東京を代表するカルチャーになりたい。
野球で言えばロサンゼルスに行けばドジャースを見に行き、普段からLAの帽子を被る人がいる。本気でそういう存在になる姿を描いています」
また、ブランドステートメントとして掲げられた「MOVE LOUD, STAY PLAYFUL」には、「人々の心を揺さぶるほどのインパクトを与え続けながら、どんな時も自由で遊び心を失わない」というクラブの姿勢が込められている。

新たな時代を築く“紫”と伝統の“黄色”を継承
上で述べられた思想は、今回刷新されたデザインにも色濃く表れていた。
クラブのメインカラーは黄色から紫に変更される。どよめきと共に大きな拍手が沸き起こった。
紫とした背景について神田社長は「情熱を表す赤と、冷静さを表す青が混じり合ってできるのが紫。これまで大切にしてきた『熱』と、これから育てていく『洗練された東京のカルチャー』の両方を表現できる色」と説明する。
赤と青の中間色でもある紫は、熱量だけでも、クールさだけでもない。多様な文化や価値観が混ざり合う“東京らしさ”を象徴するカラーとして採用された。
なお、これまでのメインカラーである伝統の黄色については、「サンロッカーズの歴史としてセカンドカラーで大切に受け継いでいく」と明言。
新ロゴの外周などにアクセントカラーとして残され、“これまでの歴史”を受け継ぐ役割を果たしている。

新たなロゴデザインは、フェラーリなどのデザインで知られる奥山清行氏が担当。円形を基調とし、中央に東京サンロッカーズの「T」と「S」を配したデザインとなっている。
下部には“EST.1935”と記されており、他には語れない「1935年からの最古の歴史」を示す文字が刻まれている。
「太陽」「バスケットボール」「人の熱狂」がイメージされており、東京のグラフィティ文化を表す洗練されたデザインに変貌を遂げた。

サンロッカーズを代表する3選手が契約継続
発表会ではサプライズ発表もいくつか行われた。
神田社長によるセッション後、ベンドラメ礼生、ジョシュ・ホーキンソン、ジャン・ローレンス・ハーパー・ジュニアと来季の契約が更新されたことが明かされた。
チームの顔である3選手が新メインカラーである紫を身にまとい登場すると、会場のサンロッカーズファミリーから喜びに満ちた大歓声が上がった。
ベンドラメは”サンロッカーズ渋谷”とともにキャリアを築き、長年キャプテンも務めてきた。在籍11年目を迎える来季に向け、サンロッカーズでプレーできる喜びと新たなチーム名に込められた社会的責任を噛み締めた。
「Bプレミアという新しい場所で、あのサンロッカーズとしてプレーできるというのはすごく嬉しく思っております。渋谷からBリーグが始まり、さらに新たなステージに向かっていくので、しっかりとサンロッカーズの一員として盛り上げていきたい気持ちが徐々に増しています。
東京という名前を背負って、バスケットボールを通じて東京全体を盛り上げ、たくさんの人を元気にしたいです」

今シーズンはベンドラメと共にキャプテンを務め、今やチームに欠かせない大黒柱のホーキンソン。
新ロゴについて問われると、「とてもシンプルで格好いい。東京の『T』とサンロッカーズの『S』、そしてバスケットボールが組み合わさっていて、本当にいいデザインです」と述べる。
特にロゴに刻まれた「1935年創設」という歴史の重みについても言及し、伝統と革新の融合に納得の表情を見せた。

若き司令塔として期待されるハーパー・ジュニアは、昨シーズン着用したサードユニフォームで紫に親しみがあったことを明かしつつ、「紫のチームはBプレミアには他にないので、すごくいい」と笑顔で印象を語る。
プレーについては「このユニフォームで自分の持ち味であるディフェンスを発揮したい」と、早くも来季を見据えた。

「東京」の名を冠し、洗練された「紫」を身に纏った選手たち。彼らの言葉からは、歴史を重んじながらも、未知なるBプレミアのステージへ挑戦する強い意志と、新しいビジュアルに対する確かな手応えが伝わってきた。
刷新し誕生した東京サンロッカーズは、勝敗だけにとどまらない“カルチャーを作るクラブ”を掲げた。
青山学院記念館で積み上げた10年の歴史を経て、新たに始まる東京全体での挑戦。「BRAND NEW STAGE」というタイトルには、単なる名称変更ではない、“クラブの生き方そのものを変える”覚悟が込められていた。
そして、ここではもう一つのサプライズ発表が行われた。“Bリーグ史上初”の取り組みによってあの選手がついに加入する。
(了)
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